「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
「触られるとアレルギーが出る」
……いやいや、そんなことあるん?(笑)
普通に考えたら、アレルギーって「卵を食べた」「花粉を吸った」「何かに触れた」みたいに、何か特定のものが体に入ったり、皮膚に付いたりすることで起こるものというイメージがありますよね。
ところが調べてみると、ちょっと不思議なことがありました。
皮膚をこすったり、なでたり、圧迫したりするだけで、赤くなったり、盛り上がったり、かゆくなったりする人がいるんです。
では、それは本当に「アレルギー」なのでしょうか?
触っただけで赤くなる人がいる
たとえば、爪や指で皮膚を軽くこすったあと、その部分が赤くなって、しばらくすると線のように盛り上がってくることがあります。
これは**皮膚描記症(ひふびょうきしょう)**と呼ばれる反応のひとつです。
名前だけ聞くと難しそうですが、イメージとしては「皮膚に文字を書いたように、その跡がぷくっと盛り上がる」状態。
実際、皮膚を一定の強さでこすると、数分ほどでその部分に膨らみが出ることがあります。これは「触る」という刺激そのものによって起こる、誘発可能なじんましんの一種です。
つまり、
「何かを触ったからアレルギーが出た」ではなく、
「皮膚を刺激したことで、じんましんのような反応が出た」
というケースがあるわけです。
ここが、今回の話のちょっとややこしいところです。
「触られると反応する」ことと、「触った物質にアレルギーがある」ことは同じではありません。
じゃあ、触られると何が起きているの?
じんましんには、外からの刺激によって起こるものがあります。
医学的には誘発可能じんましんと呼ばれるタイプがあり、皮膚をこする、圧迫する、冷やす、温める、光を当てるなど、さまざまな刺激がきっかけになります。
その中に、皮膚をこすることで起こる皮膚描記症があります。ほかにも、強い圧迫を受けたあとに腫れる「遅延性圧迫じんましん」などがあります。
つまり、じんましんは必ずしも「何かアレルゲンが体に入ったから」という単純なものではありません。
皮膚への刺激そのものが引き金になる場合もあるんですね。
ここがちょっとややこしい
| 起きたこと | 考えられる反応 |
|---|---|
| 皮膚をこすったら線状に盛り上がった | 皮膚描記症など |
| 強く圧迫した数時間後に腫れた | 遅延性圧迫じんましんなど |
| 特定の物質に触れてすぐ赤く腫れた | 接触じんましんなど |
| 触れてから時間が経って湿疹が出た | アレルギー性接触皮膚炎など |
こうして並べてみると、「触ったらアレルギーが出た」と思っていたものでも、実際にはいくつかの可能性があることが分かります。
「触ったもの」が原因なら、本当にアレルギーのこともある
もちろん、ここで「触っただけならアレルギーじゃない」と決めつけるのも違います。
たとえば、ラテックスなど特定の物質に触れることで、数分から1時間ほどの間に、触れた部分が赤くなったり、腫れたり、かゆくなったりすることがあります。
これは接触じんましんと呼ばれる反応です。
接触じんましんには、免疫反応によるアレルギー性のものと、アレルギーではない刺激によるものがあります。原因になるものには、ラテックス、化粧品の成分、食品、植物などさまざまなものがあります。
だから、
「触ったら赤くなった=アレルギー」
とも言えないし、
「触っただけだからアレルギーではない」
とも言えないんですね。
ここは原因を分けて考える必要があります。
人に触られただけでも反応することはある?
ここが今回のタイトルの一番気になるところ。
たとえば、
「誰かに腕をなでられたら、その部分が赤くなった」
「爪で軽く引っかいたような跡が、そのままミミズ腫れになった」
という場合なら、皮膚描記症のように人の手による刺激そのものがきっかけになっている可能性があります。
この場合、「その人にアレルギーがある」という話ではありません(笑)。
人の手だから特別というより、こする・なでる・圧迫するという刺激に皮膚が反応していると考えるほうが自然です。
なので、
「あの人に触られるとアレルギーが出る!」
という話を聞いたとしても、実際には「その人」ではなく、触れ方や圧力、皮膚への刺激が関係している可能性もあるわけです。
「触られる」と「触れたもの」は分けて考えよう
今回調べてみて、個人的に一番分かりやすかったのはここでした。
「触られるとアレルギーが出る」という言葉だけでは、いろんな現象が一緒になってしまいます。
① 触る刺激そのものに反応する
皮膚描記症や圧迫じんましんなど。
② 触れた物質に反応する
ラテックスや食品などによる接触じんましんなど。
③ 触れたあと時間が経って湿疹になる
アレルギー性接触皮膚炎など。
見た目が「赤くなった」「腫れた」「かゆい」だと似ていることがありますが、仕組みは同じではありません。接触皮膚炎の場合は、刺激によるものとアレルギーによるものがあり、アレルギー性接触皮膚炎では一般的に接触から12時間以上たって症状が出て、48時間前後で強くなることがあります。
だから「触ったら出た」という事実だけでは、原因までは分からないんですね。
じゃあ「触られるとアレルギー」は本当なの?
こうして調べてみると、「触られることで皮膚に反応が出る」という意味なら、本当にあります。
ただし、それを全部「アレルギー」と呼ぶのは正確ではありません。
皮膚をこする刺激でじんましんが出ることもあれば、圧迫が原因になることもあります。一方で、触れた物質そのものがアレルゲンで、アレルギー性の反応を起こしているケースもあります。
つまり、
「触られるとアレルギーが出る」という言い方はちょっと雑だけど、触る・触れられることをきっかけに皮膚症状が出ること自体は、本当にある。
というのが今回の答えになりそうです。
「触っただけなのに、なんでこんなに腫れるん?」という人にとっては、ちゃんと名前のついている反応があるというのは、ちょっと意外ですよね。
そして、もし触られたあとに呼吸が苦しくなったり、喉が腫れる感じがしたり、全身にじんましんが出るような場合は、単なる皮膚の反応とは限りません。接触じんましんでも、まれに呼吸器症状やアナフィラキシーにつながることがあります。
「触られただけだから大丈夫」と決めつけず、強い症状がある場合は医療機関に相談したほうが安心です。
「触られるとアレルギーが出る」
最初に聞いたときは「なんじゃこりゃ(笑)」でしたが、調べてみると、ちゃんと似たような現象はありました。
ただ、その正体は一つじゃない。
アレルギーなのか、じんましんなのか、刺激による反応なのか。
そこを分けて考えると、この不思議な話も少し見えてきます。
コラム・レビューの新着
よく読まれている記事



コメント