「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
「葛根湯って風邪の薬じゃないの?」
「花粉症にも葛根湯が効くって聞いたけど、本当?」
「漢方なら、アレルギー体質そのものも改善してくれるの?」
葛根湯は風邪のイメージが強い漢方ですが、実際には市販薬でも「鼻炎」が効能・効果に含まれている製品があります。
ただし、「葛根湯を飲めば花粉症が治る」という話になると、少し違います。
結論
葛根湯で鼻炎などの症状が楽になることはあります。
ただし、葛根湯がアレルギーそのものを治したり、花粉症の体質を変えたりする薬というわけではありません。
また、花粉症に使われる漢方は葛根湯だけではなく、症状や体質によって処方が変わります。
葛根湯は何に使う漢方?
葛根湯は、葛根(かっこん)・麻黄(まおう)・桂皮(けいひ)・芍薬(しゃくやく)など、複数の生薬からなる漢方薬です。
医療用の葛根湯には、感冒の初期、鼻かぜ、頭痛、肩こりなどが効能として記載されています。
市販の葛根湯でも、製品によって「鼻炎」が効能・効果に含まれています。
ここがポイントです。
| 葛根湯について | 考え方 |
|---|---|
| 風邪 | 代表的な使用目的 |
| 鼻炎 | 製品によって効能に含まれる |
| 花粉症 | 症状や体質によって漢方が選ばれることがある |
| アレルギー体質 | 葛根湯で体質が変わるとはいえない |
| アレルギーそのもの | 「治す薬」と考えない |
「鼻炎に使える」と「花粉症の原因であるアレルギー反応を治す」は、同じ意味ではありません。
花粉症に葛根湯は効く?
ここは少しややこしいところです。
花粉症は、花粉に対するアレルギー反応によって、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみなどが起こります。
葛根湯は、こうした症状の一部に対して使われることがあります。
ただ、漢方では症状が同じなら誰にでも同じ処方をする、という考え方ではありません。
鼻水が中心なのか、鼻づまりが強いのか、体力や体質はどうか、といった違いを見て処方が選ばれます。
実際、日本漢方連盟が鼻炎・花粉症について紹介している漢方も、葛根湯だけではありません。小青竜湯や葛根湯加川芎辛夷など、症状に応じて複数の処方が挙げられています。
「花粉症なら葛根湯」とは限らない
ここは覚えておきたいところです。
花粉症だから葛根湯、ではなく、葛根湯が合う症状・体質なのかを見る。
というほうが実際の漢方の使い方に近いでしょう。
葛根湯でアレルギー体質は変わる?
これは別の話です。
葛根湯を飲んで、「鼻水が減った」「鼻づまりが楽になった」ということがあっても、それだけでアレルギー体質が改善したとは判断できません。
花粉症の場合、花粉への反応そのものを抑える治療としては、抗ヒスタミン薬などの薬物療法や、スギ花粉症・ダニによるアレルギー性鼻炎ではアレルゲン免疫療法などがあります。
葛根湯を飲んで症状が楽になることと、アレルギーの仕組みそのものが変わることは分けて考えたほうがいいでしょう。
「症状が楽になった」=「アレルギー体質が治った」ではありません。
「葛根湯が花粉症に効いた」という話は嘘?
これも、そこまで単純ではありません。
葛根湯などの漢方を使って症状が改善する人はいます。
ただし、それをもって、「葛根湯には花粉症を治す効果がある」とまで広げるのは別問題です。
漢方では、患者の症状や体質に合わせて処方を選ぶため、ある人に合った処方が別の人にも同じように合うとは限りません。
また、葛根湯そのものについて、風邪の初期症状を対象にした臨床試験はありますが、それと花粉症に対する効果を直接証明したことは同じではありません。
花粉症なら「葛根湯加○○」もある
ここで名前がややこしくなります。
花粉症や鼻炎について調べていると、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)という漢方も出てきます。
これは葛根湯そのものとは別の処方です。
鼻づまりが強いケースなどで使われることがあります。日本東洋医学雑誌には、葛根湯加川芎辛夷を使った鼻閉症状についての研究報告もあります。
つまり、「葛根湯」と「葛根湯加川芎辛夷」は名前が似ていますが、同じものではありません。
「葛根湯が花粉症に効く」という話を見たときは、どの漢方薬を指しているのかも確認したほうがいいでしょう。
漢方だから副作用がない、は間違い
「漢方なら自然のものだから安心」
と思ってしまう人もいますが、これは注意が必要です。
葛根湯にも副作用や飲み合わせの注意があります。
葛根湯には麻黄や甘草が含まれており、医療用医薬品の添付文書でも、動悸・不眠・発汗過多などや、甘草に関連する低カリウム血症などへの注意が記載されています。
また、他の漢方薬などと併用すると、生薬が重複することがあります。
| 「漢方だから…」 | 実際は |
|---|---|
| 自然だから安全 | 薬なので副作用はある |
| いくら飲んでも大丈夫 | 用量・期間に注意が必要 |
| 他の薬と一緒でも問題ない | 成分の重複などに注意 |
| 子どもでも大人と同じ | 年齢・製品ごとの用法用量を確認 |
抗ヒスタミン薬とどっちがいい?
「花粉症なら葛根湯と抗ヒスタミン薬、どっちを飲めばいい?」
という疑問もあると思います。
ただ、これは単純な優劣ではありません。
| 葛根湯などの漢方 | 抗ヒスタミン薬 | |
|---|---|---|
| 使い方 | 症状・体質などを見て選ぶ | アレルギー症状を抑える |
| くしゃみ・鼻水 | 処方によって対応 | 得意な症状 |
| 鼻づまり | 処方によって対応 | 薬によって対応 |
| 眠気 | 薬によって異なる | 薬によって異なる |
| アレルギー体質を変える | 葛根湯の役割ではない | 基本的に体質を変える薬ではない |
「漢方か西洋薬か」という二択にするより、どんな症状があって、どの治療が合っているかで考えるほうが現実的です。
葛根湯を使うなら、こんなところを確認
花粉症や鼻炎で葛根湯を試してみたい場合でも、「花粉症だから葛根湯」と自己判断するより、薬剤師や医師に相談して、自分の症状に合っているか確認するのが安心です。
特に、
- 高血圧がある
- 心臓や腎臓などの病気がある
- 妊娠中・授乳中
- 他の漢方薬を飲んでいる
- 他の薬を複数飲んでいる
といった場合は、事前に確認したほうがいいでしょう。葛根湯の添付文書でも、こうした背景がある人への注意や、他の薬との併用に関する注意が記載されています。
まとめ
| 疑問 | 答え |
|---|---|
| 葛根湯はアレルギーに効く? | 鼻炎などの症状に使われることはある |
| 花粉症に効く? | 症状によって使われることはあるが、誰にでも合うわけではない |
| 花粉症を治す? | アレルギーそのものを治す薬とは考えない |
| アレルギー体質は変わる? | 葛根湯で体質が変わるとはいえない |
| 葛根湯加川芎辛夷とは? | 葛根湯とは別の漢方処方 |
| 漢方だから副作用はない? | 副作用や飲み合わせへの注意が必要 |
| 抗ヒスタミン薬より優れている? | 症状や体質によって選択が変わる |
葛根湯は「風邪のときに飲む漢方」というイメージが強いですが、鼻炎などに使われる製品もあります。
だからといって、「葛根湯を飲めば花粉症が治る」「アレルギー体質が改善する」と考えるのは違います。
花粉症の症状がつらいなら、抗ヒスタミン薬などの薬物療法だけでなく、症状によってはアレルゲン免疫療法なども選択肢になります。
漢方を使いたい場合も、「漢方だから体に優しい」という理由だけで選ぶのではなく、自分の症状に本当に合っているのか、ほかの薬との組み合わせに問題がないかを確認して使うのが安心です。
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