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⑥アレルギーと添加物

食品の原材料表示を確認する手元のイラスト 食事とアレルギー

「添加物って、なんとなく体に良くなさそう」——そんなイメージ、ありますよね。ただ、日本で使われている食品添加物は、国の安全性審査を経て認められているものです。「添加物=全部避けるべき」と考える必要はありません。ただし、その中でもごく一部、じんましんや喘息のような症状を起こすことが報告されている添加物もあります。ここでは、その具体的な例と、付き合い方をまとめました。

添加物への反応も、「仮性アレルギー」の一種です

「仮性アレルギーと不耐性」でご紹介した通り、免疫の反応を介さずに症状を起こす「仮性アレルギー」という仕組みがあります。実は、一部の添加物による症状も、これと同じ仕組みで起こることが多いとされています(MSDマニュアル プロフェッショナル版)。つまり、食物アレルギーとはまた別の反応として理解しておくとよさそうです。

症状が出ることが報告されている添加物

  • 保存料(安息香酸ナトリウム、パラベンなど):喘息やじんましんが誘発されることがあるとされています。醤油・マーガリン・清涼飲料水などに使われます
  • 酸化防止剤(亜硫酸塩、BHA・BHTなど):喘息やじんましんの原因になることがあるとされ、ワインやビールに含まれる亜硫酸塩は「ワイン喘息」と呼ばれることもあります
  • 着色料(タートラジン=黄色4号、赤色102号など):じんましんや鼻炎の症状を引き起こす可能性があるとされています
  • 発色剤(亜硝酸塩など):ハム・ソーセージ・ベーコンなど、子供が好んで食べる加工肉によく使われ、食物アレルギーに関連する物質として挙げられることがあります
症状が出ることがある食品添加物を種類別に示した図

これらは、誰にでも症状が出るわけではなく、体質や喘息の持病(特にアスピリン喘息)がある方などで、比較的起こりやすいとされています。「この添加物が入っている=絶対に危険」という意味ではない点は、誤解のないようにしたいところです。

気をつけたいのは、仮性アレルギーは重なると症状が出やすくなること

添加物や、「仮性アレルギーと不耐性」でご紹介した赤身魚・たけのこ・チーズ・トマトなどは、1つだけなら症状が出なくても、同じ日に重ねて食べると、症状が出やすくなることがあるとされています。お昼に赤身魚、夜にトマトやチーズを使った料理を食べる、というように組み合わせが重なると、体で処理しきれる量を超えてしまうことがある、というイメージです。

また、慢性的にじんましんが出やすいお子さんの場合、こうした仮性アレルゲンや添加物が、症状の悪化因子の一つになっていることもあるとされています。乳幼児は消化管が未熟なため、大人よりも仮性アレルゲンを吸収しやすいともいわれています。「特定の組み合わせで食べると症状が出やすい気がする」というときは、自己判断で除去を広げるのではなく、食事の記録をつけて医師に相談してみてください。

特に0〜1歳ごろの赤ちゃんは、消化機能や免疫機能がまだ発達の途中です。かまぼこ・ちくわ・ハム・ソーセージなど、添加物や塩分を多く含む加工品は、1歳を過ぎてから少しずつ試すのが一つの目安とされています。「添加物を完全にゼロにしなければ」と気負う必要はありませんが、この時期はできるだけシンプルな原材料の食品を選ぶことを意識すると安心です。

気になる症状があるときの考え方

  • 特定の飲食物のあとに毎回同じ症状が出るなら、原材料表示を見比べてみる
  • 気になる添加物が続けて入っていないか、加工食品を続けて食べていないか振り返ってみる
  • 自己判断で「これも念のため」と除去を広げすぎない
  • 症状が繰り返される場合は、自己判断せず医師に相談する

添加物による症状の多くは、量や体調によっても出方が変わるとされています。「絶対に避けなければいけないもの」として捉えるより、「症状が出たときに振り返る手がかりの一つ」として知っておくくらいがちょうどよいと思います。

ちなみに、「無添加」表示、そのまま信じていい?

「無添加」「〇〇不使用」と書かれたパッケージを見ると、なんとなく安心して手に取ってしまいますよね。ただ、この「無添加」表示のルールが、2024年4月から大きく変わったのをご存じでしょうか。

これまでは「無添加」の基準がメーカーごとにあいまいで、消費者が誤解しやすい状態が続いていました。そこで消費者庁が「食品添加物の不使用表示に関するガイドライン」を策定し、次のようなルールが設けられました。

  • 「無添加」とだけ書くのは認められず、「保存料不使用」のように、何が入っていないのかを具体的に示す必要があります
  • 「化学添加物ゼロ」「天然成分だから安心」といった表現は、法的な定義や科学的根拠があいまいなため、使用が認められません
  • 「天然」だから「合成」より安全、というわけではない、というのが食品安全の基本的な考え方です

つまり、「無添加」と書かれているからといって、その商品全体が「症状の心配が一切ない」というわけではありません。気になる添加物がある場合は、「無添加」の文字だけで判断せず、原材料表示を具体的に確認する方が確実です。

こんなアプリも参考になります

原材料表示を一つひとつ手作業で確認するのが大変なときは、こうしたアプリも助けになります。

  • e食住なび:バーコードを読み取るだけで、約400万点の商品データと照合してくれるアプリです(2023年1月時点)。自分(お子さん)のアレルゲンを登録しておくと、義務表示7品目・推奨表示を含む28品目のアレルゲンをチェックできます(Google Play)
  • 添加物チェッカー:食品パッケージのバーコードや原材料名を読み取って、使用されている添加物と危険度を判定してくれるアプリです(App Store/Google Play)

こうしたアプリは便利な反面、データベースに登録されていない商品もあれば、読み取り精度にも限界があります。「アプリで大丈夫と出たから絶対安心」と過信せず、自分の目で原材料表示を確認する習慣と併用するのがおすすめです。

まとめ

  • 日本の食品添加物は安全性審査を経ており、「添加物=全部避けるべき」ではない
  • ただし保存料・酸化防止剤・着色料・発色剤の一部は、症状を起こすことが報告されている
  • 添加物への反応の多くも、免疫を介さない「仮性アレルギー」の一種と考えられている
  • 仮性アレルゲンは重ねて摂取すると症状が出やすくなり、慢性じんましんの悪化因子になることもある
  • 0〜1歳ごろは、添加物や塩分の多い加工品は1歳を過ぎてから少しずつが目安
  • 「無添加」表示は2024年4月からルールが厳格化されたが、それだけで安全性を判断しない
  • バーコードスキャンアプリなども、原材料確認の助けになる(過信は禁物)
  • 症状が繰り返し出るときは自己判断せず、記録して医師に相談する

添加物と症状の関係は、自己判断が難しいことも多いです。気になる症状があれば、必ず医療機関に相談してください(詳しくは免責事項をご確認ください)。

この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。

参考にした情報源

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※本記事は、公開されている情報をもとに、できるだけわかりやすくまとめたものです。個別の状況によって適切な対応は異なりますので、ご不安な点がある場合は自己判断せず、専門機関・専門家にご確認ください。詳しくは免責事項をご覧ください。 緊急性の高い症状が見られる場合は、自己判断せず、直ちに救急要請または医療機関を受診してください。

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