肌が敏感な子は、着るものひとつで機嫌もかゆみも変わってきますよね。特にアトピーっ子は、ちょっとした刺激でかゆみが強まり、無意識に肌を掻きむしってしまうこともあります。「何を着せても、なんだか肌をかいている気がする」——そんな悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。ここでは、素材選びから、タグ・縫い目の工夫、洗濯の仕方まで、日々の服選びのポイントを整理しました。
なぜ衣類の素材が大切なのか
子供の肌は大人よりも薄く、バリア機能が未熟です。特にアトピー性皮膚炎がある場合、肌のバリアが弱っているところから刺激やアレルゲンが入り込みやすくなる経皮感作が起こりやすいとされています。衣類は肌に一日じゅう触れ続けるものだからこそ、素材選びが症状の悪化・軽減に直結します。
- 化学繊維やチクチクした素材による摩擦刺激
- 汗が肌に残ることによるムレ・かゆみの悪化
- 染料・漂白剤などの化学物質による刺激(「化繊アレルギー」と呼ばれることも)
選びたい素材・避けたい素材

選びたい素材
- 綿100%:比較的アレルギーを起こしにくく、昔から使われてきた実績のある素材
- 超長綿(スーピマコットン、エジプト綿など):繊維が長くなめらかで、肌当たりが柔らかい
- ガーゼ生地・天竺編みなど、通気性が良く汗を吸いやすい織り方・編み方
避けたい・注意したい素材
- ポリエステル・ナイロンなどの化学繊維(摩擦や蒸れの原因になりやすい)
- ウールなどチクチクした素材
- 綿であっても、漂白剤・染料・仕上げ剤が使われている場合は刺激になることがある
綿だから絶対安心というわけではなく、「肌触りが良く、汗を吸って発散しやすく、低刺激であるか」という視点で選ぶことが大切です。新品の衣類は、仕上げ剤などを落とすため、一度洗濯してから着せると安心です。
タグ・縫い目にも注意
素材そのものだけでなく、タグや縫い目も肌への刺激になりやすいポイントです。
- 織り込みタグ・チクチクした素材のタグは、かゆみや刺激の原因になりやすい
- 縫い目が肌に当たる位置にあると、擦れて痛み・かゆみにつながることがある
対策としては、次の2つの方法があります。
- 今持っている服:タグを根元からハサミで切り取る(縫い目を傷つけないよう注意する)
- これから買う服:最初から「タグレス」設計や、印刷タイプの「外タグ(プリントタグ)」、縫い目が外側に出ている仕様のものを選ぶ
身近なお店でも選べる
西松屋などの量販店には、「アレルギー対応」と明記された専用ラインがあるわけではありませんが、綿100%の肌着や吸水速乾タイプなど選択肢が豊富にあり、手頃な価格で枚数をそろえやすいのが魅力です。パッケージだけで判断せず、素材表示(綿100%かどうか)をその都度確認する習慣をつけると安心です。
洗剤選びと洗濯の工夫

衣類は「素材」だけでなく「洗い方」でも肌への当たりが変わります。洗剤の主成分である界面活性剤は、汚れを落とす力が強い反面、肌に必要な潤いまで洗い流してしまったり、繊維に残留して長時間肌に触れ続けたりすることで、刺激の原因になることがあります。
- 無添加・低刺激タイプの洗剤を選ぶ(合成界面活性剤が少ない、または純石けん成分のものが選択肢になる)
- すすぎをしっかり行い、洗剤・柔軟剤の残留を防ぐ
- 柔軟剤はそもそも使わないという選択肢も有効。 柔軟剤は衣類をコーティングするように残留しやすく、すすいでも完全には落としきれないため、肌への刺激になることがある。純石けん系の洗剤は、柔軟剤なしでもふんわりとした仕上がりになりやすい
- 縦型洗濯機で乾燥機まで使うと、柔軟剤なしでも比較的ふんわり柔らかく仕上がる(乾燥中の衣類同士の摩擦でほぐれるため)
- 柔軟剤を使う場合も、無香料・無添加タイプを選び、香料入りのものは避ける
- 柔軟剤の香りを長持ちさせる「マイクロカプセル」はプラスチック樹脂でできており、繊維に付着したまま残ることで肌への刺激になる場合がある
- 新品の衣類は、着せる前に一度洗濯する
シーン別の選び方
- 肌着・下着:直接肌に触れるため、素材・タグへの配慮を最優先に
- パジャマ:寝ている間に掻きむしることが多いため、ゆったりサイズ・ガーゼ生地がおすすめ
- アウター・普段着:内側の裏地に化学繊維が使われていないか確認する
掻きむしり対策になる衣類の工夫
アトピーっ子は特に、無意識のうちに肌を掻きむしってしまいがちです。かゆみを我慢させるだけでなく、衣類側でも「掻きむしっても傷になりにくい」工夫を取り入れると、肌へのダメージを減らせます。
- 就寝時は、手足を覆う長袖・長ズボンのパジャマにする
- 手先を覆うミトン・手袋タイプの就寝用グローブを使う(爪を立てても皮膚に直接届きにくくなる)。特に0〜1歳の赤ちゃんは、寝ている間に無意識で顔をかきむしってしまうことが多く、ミトンはほぼ必須のアイテム
- 爪はこまめに短く切っておく(衣類の工夫と合わせて行うとより効果的)
- 縫い目や継ぎ目の少ない、シームレス設計の肌着を選ぶ
「掻いてしまうこと」自体を完全に防ぐのは難しいですが、こうした工夫を重ねることで、掻き壊し・とびひ(細菌感染)のリスクを減らすことにつながります。
まとめ
- 綿・超長綿など、肌触りが良く低刺激な素材を基本に選ぶ
- タグは「切る」か「最初からタグレスを選ぶ」で対応
- 洗剤は無添加・低刺激を選び、すすぎをしっかり行う(柔軟剤を使わない選択肢も有効)
- 肌着・パジャマなど直接肌に触れるものほど、素材選びを優先する
- 掻きむしりが気になる場合は、長袖・ミトン・シームレス設計などで肌へのダメージを減らす
症状が強い場合は、衣類の工夫だけに頼らず、皮膚科での治療も並行してください(詳しくは免責事項をご確認ください)。住環境全体の対策は「アレルギーっ子の住環境対策」もあわせてご覧ください。
この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。
参考にした情報源
- その肌荒れ、下着のせいかも…子どもの肌に合う下着選びのすすめ|ベネッセ教育情報サイト
- アトピーや敏感肌の方の肌着・やさしい繊維の選び方|Factelier
- 【子どものアトピー性皮膚炎にお悩みの方】|上野御徒町ファラド皮膚科
- アトピー性皮膚炎と綿。肌への影響と選び方|綿1000%
- マイベスト「アトピー用洗濯洗剤のおすすめ人気ランキング」2026年8月更新
- 柔軟剤に含まれるプラスチックとは?|肌ルネ「すっぴんマガジン」
- アトピーに柔軟剤はダメ?代わりになにを使えばいいか解説|ナノミックスブログ
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