「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
「アシュワガンダ」という植物を知っていますか?
最近では、健康や美容に関する情報を見ていると、サプリメントとして紹介されていることがあります。
ストレスや睡眠、体調管理など、いろいろな目的で使われているようですが、調べてみると気になる話も出てきます。
「アシュワガンダはアレルギーにもいいの?」
アシュワガンダには、免疫や炎症との関係を調べた研究があります。
しかも、アシュワガンダは最近突然登場したものではありません。インドの伝統医学で、古くから利用されてきた植物です。
では、昔からアレルギーにも使われてきたのでしょうか?
そして、現代の研究ではアレルギーとの関係がどこまで分かっているのでしょう。
今回は、ちょっと気になるこの植物を調べてみました。
アシュワガンダって、そもそも何?
アシュワガンダは、インドなどに自生する植物で、学名をWithania somniferaといいます。
アーユルヴェーダでは古くから利用されてきた薬用植物のひとつで、現在ではサプリメントなどにも利用されています。
植物に含まれる成分のひとつとして知られているのが「ウィタノリド」です。
この成分を含むアシュワガンダについて、抗炎症作用や免疫への働きなど、さまざまな研究が行われています。
ここだけ聞くと、「炎症や免疫に関係するなら、アレルギーにも関係しているのでは?」と思いますよね。
実は、この疑問を調べた研究があります。
アシュワガンダでアレルギー反応は変わる?
まず見つかったのが、動物を使った研究です。
1999年に発表された研究では、アシュワガンダの抽出物が、卵白アルブミンによって引き起こされたアレルギー反応にどのような影響を与えるのかが調べられました。
その実験では、アシュワガンダを投与した動物で、アレルギー反応による足の腫れが抑えられるなどの結果が確認されています。
「おっ、アレルギー反応が抑えられているじゃん」となります。
もちろん、これは興味深い結果です。
ただ、ここで一つ大事なことがあります。
動物実験でアレルギー反応に変化があったことと、人間のアレルギー症状が改善することは同じではありません。
人間で実際にどうなのか。
ここからが気になるところです。
アシュワガンダには、アレルギー反応との関係を調べた研究があります。
ただし、動物実験で見られた変化が、そのまま人間のアレルギー改善につながるとは限りません。
人間のアレルギーでも研究されていた
さらに調べていくと、人間を対象にした研究も見つかりました。
2024年に発表された研究では、軽症のアレルギー性鼻炎を対象に、アシュワガンダとウコン由来成分を組み合わせたサプリメントが調べられています。
28日間の摂取後、鼻の症状を評価するスコアなどに改善が見られたと報告されています。睡眠や疲労についても変化が確認されました。
これはなかなか面白い結果です。
「やっぱりアシュワガンダ、アレルギーにいいんじゃない?」そう思ってしまいます。
ところが、ここで研究の中身をもう一歩掘ってみる必要があります。
この研究で使われていたのは、アシュワガンダだけではありません。
ウコン由来の成分も一緒に使われています。
そのため、症状の改善がアシュワガンダによるものなのか、ウコンによるものなのか、それとも両方の組み合わせによるものなのかは、この研究だけでは判断できません。
なので「アシュワガンダを飲めばアレルギー性鼻炎が改善する」と、この研究から結論づけることはできないわけです。
じゃあ、昔からアレルギーに使われていたの?
ここで最初の疑問に戻ります。
アシュワガンダは、確かに古くから利用されてきた薬用植物です。
ただし、「古くから使われている薬草」=「古くからアレルギーの民間薬として使われてきた」というわけではありません。
アシュワガンダはアーユルヴェーダの中で、さまざまな目的に利用されてきました。
現代でも、ストレスや睡眠などを目的としたサプリメントとして注目されていますが、アレルギー治療のための一般的な民間薬として確立している、という位置づけではありません。
ここは意外なところかもしれません。
「昔からある薬草だから、昔からアレルギーにも使われていたのかな?」
と思いがちですが、そこは分けて考えた方がよさそうです。
「免疫に働く」ならアレルギーにもいい?
アシュワガンダについて調べていると、「免疫調節」という言葉も出てきます。
これもアレルギーとの関係を考えるうえでは気になるポイントです。
アレルギーは免疫反応が関係しているため、
「免疫に働きかけるものなら、アレルギーにもいいのでは?」
と考えたくなります。
でも、免疫は単純に「強くすればいい」というものではありません。
アレルギーでは、本来は体を守るための免疫反応が、特定の物質に対して過剰に起こることがあります。
そのため、「免疫力を高める」と「アレルギーを改善する」は同じ意味ではありません。
アシュワガンダについても、免疫を単純に強くするというより、さまざまな免疫反応に影響する可能性が研究されています。
このあたりを知ると、「免疫にいいものならアレルギーにもいい」という単純な話ではないことが見えてきます。
サプリメントなら気軽に使っていい?
ここも気になるところですよね。
「植物由来なら大丈夫そう」
と思ってしまうかもしれません。
しかし、アシュワガンダも体に作用する成分を含む植物です。
短期間の使用については研究されていますが、眠気や胃腸症状などが起こることがあり、まれに肝障害との関連も報告されています。
また、妊娠中・授乳中や、甲状腺などの病気がある場合には注意が必要とされています。薬との相互作用についても指摘されています。
特に子どものアレルギー対策として、自己判断でサプリメントを使う場合は慎重に考えた方がよさそうです。
アシュワガンダはアレルギーに効く?
ここまで調べてみると、アシュワガンダとアレルギーの間には、まったく関係がないというわけではありません。
動物実験ではアレルギー反応への影響が研究され、人間を対象にしたアレルギー性鼻炎の研究でも、アシュワガンダを含む成分によって症状が改善したという結果が報告されています。
一方で、人間の研究はまだ限られており、アシュワガンダ単体でアレルギーを改善できるとまでは言えません。
そして、アシュワガンダが「古来の薬草」であることと、「アレルギーの民間薬として使われてきたこと」も別の話です。
今回の研究で見えてきたのは、昔から利用されてきた植物が、現代になって免疫やアレルギーとの関係を科学的に調べられているということ。
これから研究が進めば、アシュワガンダとアレルギーの関係について、もう少し具体的なことが分かってくるのかもしれません。
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