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亜麻仁油VSえごま油 アレルギーに良いのはどっち?

アレルギーの本当?食品・食べ物 食品・飲み物

「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。

「オメガ3がアレルギーに良いらしい」

そんな話を聞くと、スーパーなどで見かける亜麻仁油(アマニ油)やえごま油が気になってきます。

どちらも健康系の油として知られていますし、どちらも「オメガ3が豊富」と紹介されることが多い油です。

じゃあ、アレルギーについて調べたら、どっちが上なんでしょう?

今回は、亜麻仁油とえごま油をそれぞれ調べて、アレルギーとの関係を比べてみました。

先に言ってしまうと、「こっちを食べればアレルギーが改善する」と言えるほど簡単な話ではありません。

ただ、調べていくと両方とも「もしかしたら関係があるのかも」と思わせる研究は出てきます。

そして、研究の内容を並べてみると、少し違いも見えてきました。


そもそも、亜麻仁油とえごま油は何が違う?

まず、ここから。

亜麻仁油はアマ科の植物である亜麻の種子から、えごま油はシソ科の植物であるえごまの種子から作られます。

どちらにも共通しているのが、**α-リノレン酸(ALA)**という脂肪酸です。

α-リノレン酸はオメガ3系脂肪酸のひとつ。

えごま油では、α-リノレン酸が主要な脂肪酸として含まれており、品種などによって違いはありますが、50%以上を占めることがあります。

亜麻仁油もα-リノレン酸を多く含む油として知られています。

つまり、

亜麻仁油えごま油
原料亜麻の種子えごまの種子
オメガ3α-リノレン酸(ALA)α-リノレン酸(ALA)
特徴ALAを多く含むALAを多く含む
アレルギー研究ありあり
人を対象にした研究ありあり

という感じ。

「どちらもオメガ3だから、同じようなものなのかな?」

と思いますよね。

ところが、アレルギーについて研究を追っていくと、少し面白い違いがあります。


まずは亜麻仁油。アレルギーとの関係は?

亜麻仁油について注目したいのが、α-リノレン酸と炎症の関係です。

アレルギー反応そのものと「炎症」は同じものではありません。

ただ、アレルギー反応が起きたときには、体の中でさまざまな炎症反応が起こります。

そこで、「α-リノレン酸を多く含む亜麻仁由来の食品を摂ることで、炎症に何か影響するのでは?」という研究が行われています。

実際、2024年に発表されたメタ解析では、亜麻仁を使った54件のランダム化比較試験、約3,000人をまとめて検討。

その結果、炎症マーカーのCRPとIL-6は低下した一方、TNF-αについては有意な変化が確認されませんでした。研究間のばらつきも大きく、すべての炎症に一様な効果があるわけではありません。

つまり、

亜麻仁には炎症に関係する反応を変化させる可能性がある

というところまでは研究されています。

ただし、ここで注意したいのが**「炎症が下がる=アレルギーが治る」ではない**ということ。

この2つを同じものとして考えるのはちょっと危険です。


さらに気になる「アレルギー症状」を調べた研究

亜麻仁について、もう一歩踏み込んだ研究もあります。

2026年に発表された研究では、20~59歳の60人を対象に、α-リノレン酸を含む油(ALA-DAG)を1日2.5g、8週間摂取する試験が行われました。

その結果、プラセボと比べて、頬の皮膚の水分量が増えたほか、鼻づまりや鼻のかゆみが少なくなり、ダニ特異的IgEにも変化が見られました。

これ、ちょっと気になります。

「やっぱりアマニ油ってアレルギーにいいんじゃない?」

と言いたくなるところです。

ただし、この研究で使われたのは普通の亜麻仁油そのものではなく、α-リノレン酸を含むジアシルグリセロール(ALA-DAG)油です。

しかも、対象者はアレルギー疾患を治療している患者さんではありません。

なので、

「この研究で効果が出たから、普通のアマニ油を食べればアレルギーが改善する」

とまでは言えません。

でも、α-リノレン酸を含む油と、皮膚やアレルギーに関係する反応との間に何らかの関係がある可能性は、今後も研究する価値がありそうです。


では、えごま油はどうなの?

えごま油も負けていません。

というより、えごま油は昔からα-リノレン酸の供給源として研究されてきました。

えごま油にはα-リノレン酸が非常に多く、レビューではおよそ54~64%程度を占めるとされています。品種による違いもあります。

そして、アレルギーとの関係で面白い研究があります。

2000年には、喘息患者14人を対象に、えごま油を使った食事とコーン油を使った食事を比較した小規模な試験が行われています。

えごま油を摂ったグループでは、白血球が作るロイコトリエンという物質の産生が低下する傾向が見られ、一部の呼吸機能にも改善が見られました。

ロイコトリエンは、気管支喘息やアレルギー性鼻炎などにも関係する物質です。

なので、

「えごま油のオメガ3がアレルギー反応に関係する物質へ影響するのでは?」

という話には、ちゃんと研究上の背景があります。

ただし、これも14人という非常に小規模な研究。

「えごま油を食べれば喘息が改善する」と結論づけられるほどのものではありません。


亜麻仁油とえごま油、研究を並べると?

ここまでの研究をいったん整理してみましょう。

比較亜麻仁油えごま油
α-リノレン酸◎ 豊富◎ 豊富
炎症に関する研究◎ 比較的多い○ あり
アレルギー関連研究○ あり○ あり
人を対象にした研究○ あり○ あり
アレルギー症状を直接見た研究○ あり△
研究の規模小~中規模を含む小規模研究が中心
「アレルギー改善」が確立××

こうして見ると、どちらも「可能性がない」という感じではありません。

ただ、研究の量や最近の人を対象にした研究まで含めると、現時点では亜麻仁側のほうが少し興味深いと感じます。

特に、α-リノレン酸を含む油を使った比較試験で、鼻の症状やダニ特異的IgEなどまで調べた研究が出てきているのは気になるところです。

一方、えごま油にも喘息やロイコトリエンとの関係を調べた人での研究があります。

なので、「えごま油は研究されていない」というわけではありません。


じゃあ、オメガ3ならアレルギーに良いの?

ここが一番ややこしいところです。

オメガ3には、α-リノレン酸のほか、EPAやDHAなどもあります。

「オメガ3」とひとまとめにされがちですが、同じオメガ3でも種類が違います。

亜麻仁油とえごま油で豊富なのはα-リノレン酸。

そしてα-リノレン酸は体内でEPAやDHAに変換されますが、その変換量には限りがあります。

だから、

「オメガ3が豊富だからアレルギーに効く」

という単純な話にはなりません。

むしろ現在の研究を見ると、

オメガ3 → 炎症や免疫反応の一部に影響する可能性 → その結果としてアレルギー症状にも関係する可能性

というところを研究している段階、と考えたほうが近そうです。


ここで意外な注意点。えごま自体にアレルギーがある人も

「えごま油がアレルギーにいいかも」と調べていると、ちょっと意外な話も出てきます。

えごまそのものによる食物アレルギーもあります。

小児21人を調べた研究では、えごま種子アレルギーの子どものうち28.6%にアナフィラキシーの経験があり、えごまに含まれるオレオシンなどのタンパク質がアレルゲン候補として確認されています。

もちろん、これは「えごま油を食べたらアレルギーになる」という意味ではありません。

油は製造方法によってタンパク質の残り方が違いますし、種子そのものと油を同じように考えることもできません。

ただ、「天然の油だからアレルギーとは無関係」ではないことは覚えておきたいところです。

アレルギーのある人が健康目的で新しい食品や油を試す場合は、特に慎重にしたほうがいいでしょう。


結局、亜麻仁油とえごま油はどっち?

ここまで調べてみると、僕ならこう整理します。

現時点で「アレルギーに良い油」として、亜麻仁油やえごま油のどちらかを選べるほどの証拠はありません。

ただし、

「どちらもアレルギーとは何の関係もない」と言い切れるわけでもありません。

亜麻仁油では、α-リノレン酸や炎症との関係を調べた研究に加えて、皮膚や鼻の症状、ダニ特異的IgEまで調べた比較試験が出てきています。

えごま油では、喘息患者を対象にロイコトリエンや呼吸機能を調べた小規模な研究があり、こちらも「アレルギーとオメガ3の関係」を考える材料にはなっています。

なので、**今回の勝負をあえてつけるなら、現時点では「亜麻仁油が一歩リード」**というのが僕の印象です。

ただしこれは、

「亜麻仁油を食べればアレルギーが改善する」

という意味ではありません。

むしろ面白いのは、α-リノレン酸を含む油が、アレルギーそのものではなく、炎症や皮膚バリア、免疫反応の一部に影響している可能性が少しずつ研究されていること。

ここは、これから研究が進めばもっとはっきりしてくるかもしれません。


まとめ

亜麻仁油とえごま油は、どちらもα-リノレン酸を豊富に含むオメガ3系の油です。

アレルギーとの関係については、どちらにも研究があります。

亜麻仁では炎症マーカーを調べた比較的大きな研究があり、さらにα-リノレン酸を含む油で鼻症状やダニ特異的IgEなどを調べた新しい研究も出ています。

一方、えごま油では喘息患者を対象にした小規模な研究などがあり、ロイコトリエンとの関係が調べられています。

だから、今のところは「アレルギーには絶対に亜麻仁油!」とも「えごま油のほうが効く!」とも言えません。

でも、オメガ3とアレルギーの関係そのものは、まだ研究する余地がある分野です。

今回調べてみて、個人的には「どっちが勝ち?」よりも、この先、α-リノレン酸とアレルギーの関係がどう解明されていくのかのほうが気になりました。

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※本記事は、公開されている情報をもとに、できるだけわかりやすくまとめたものです。個別の状況によって適切な対応は異なりますので、ご不安な点がある場合は自己判断せず、専門機関・専門家にご確認ください。詳しくは免責事項をご覧ください。 緊急性の高い症状が見られる場合は、自己判断せず、直ちに救急要請または医療機関を受診してください。

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