「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
ネットで「風アレルギー」という言葉を見かけました。
花粉症や食物アレルギーは聞いたことがありますが、風にアレルギーがあるというのは、少し不思議です。
風に当たるとくしゃみが出る。鼻水が止まらない。目がかゆくなる。寒い日に外へ出ると肌がかゆくなったり、蕁麻疹が出たりする。
そんな症状を「風アレルギー」と呼んでいる人もいるようです。
でも、本当に風そのものにアレルギーがあるのでしょうか?
今回は、ネットで見かけた「風アレルギー」という言葉について調べてみました。
「風アレルギー」という病気はある?
調べてみたところ、「風アレルギー」という一つの正式な病名があるわけではありません。
ただし、「風に当たると症状が出る」ということ自体はあり得ます。
ここが少しややこしいところです。
例えば、風が吹いたときにくしゃみや鼻水、目のかゆみが出た場合、本当に反応しているのは風ではなく、風に乗って飛んできた花粉かもしれません。
また、冷たい風に当たったあとに肌が赤くなって蕁麻疹が出た場合は、アレルゲンではなく、冷たさという物理的な刺激が関係している可能性があります。日本皮膚科学会でも、蕁麻疹には寒冷や日光、圧迫などの物理的な刺激によって起こるタイプがあると説明されています。
つまり、「風に当たると症状が出る」という出来事だけでは、何が原因なのかは分かりません。
風に当たったらくしゃみが出た。それ、本当に風のせい?
例えば、春の日に外へ出た瞬間、風が吹いてくしゃみが出たとします。
その場合、「風に反応した」と感じるかもしれません。
しかし、春の風の中には花粉が飛んでいる可能性があります。
スギやヒノキなど、花粉を風によって運ぶ植物は「風媒花」と呼ばれます。厚生労働省も、スギをはじめとする風媒花は多量の花粉をつくり、その花粉が遠くまで運ばれるため、花粉症の原因になりやすいと説明しています。
そのため、
「風が吹いた」
↓
「くしゃみが出た」
という順番で症状が起きたとしても、必ずしも風そのものに反応したとは言えません。
実際には、風によって運ばれてきた花粉に反応している可能性があります。
風が強い日に花粉症の症状がつらく感じる場合も、「風そのものへのアレルギー」というより、風と一緒に飛散している花粉との関係を考える方が自然です。
「風が吹く場所」で症状が変わるなら?
「風に当たると症状が出る」と感じていても、よく振り返ると、どこでも同じように症状が出るとは限らないかもしれません。
例えば、春の公園ではくしゃみや目のかゆみが出るのに、別の場所ではそれほど気にならない。外では症状が出るのに、室内では落ち着く。
そんな違いがある場合、風そのものよりも、その場所にあるものとの関係が気になります。
花粉症の場合は、季節や周囲の植物によって飛んでいる花粉が変わります。風によって運ばれる花粉には、スギやヒノキだけではなく、シラカンバ、ハンノキ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギなど、さまざまな種類があります。
もちろん、「公園で症状が出るから、その場所の花粉が原因」と簡単に決めることはできません。
ただ、「風に当たると症状が出る」という場合には、風だけではなく、その風が吹いている季節や場所も原因を考える手がかりになりそうです。
冷たい風で蕁麻疹が出たら「風アレルギー」?
風に当たったあと、くしゃみや鼻水ではなく、肌が赤くなってかゆくなったり、蕁麻疹が出たりする場合もあります。
特に冷たい風に当たったあとに症状が出る場合は、寒冷刺激が関係している可能性があります。
日本皮膚科学会では、寒冷などの物理的な刺激によって起こる蕁麻疹を「物理性蕁麻疹」として紹介しています。
また、奈良県医師会も、冷たい風や冷水に触れたあとに皮膚が赤く腫れてかゆくなる症状について、正式には寒冷蕁麻疹と説明しています。
この場合も、「風にアレルギーがある」というより、冷たい風による寒冷刺激が症状のきっかけになっていると考えられます。
例えば、春の風でくしゃみが出る場合と、真冬の冷たい風で蕁麻疹が出る場合では、同じ「風に当たった」という出来事でも、考えられる原因はまったく違います。
風に当たると鼻水が出る。でもアレルギーとは限らない
冷たい風に当たると、急に鼻水が出ることがあります。
この場合も、「風アレルギー」と決めることはできません。
くしゃみや鼻水は、花粉などのアレルゲンによって起こることがありますが、症状が出たからといって、すべてがアレルギー反応とは限りません。
特に「寒い場所に出たとき」「暖かい室内から急に冷たい外へ出たとき」などは、風だけではなく、周囲の温度の変化も同時に起こっています。
そのため、「冷たい風に当たったら鼻水が出た」というだけでは、何が原因なのかを自分で判断することは難しそうです。
「風アレルギー」と呼んでいるものは、いろいろある?
今回調べてみると、「風アレルギー」という言葉で、違う症状や原因をまとめて呼んでいる可能性があります。
例えば、
| 風に当たったときの症状 | 考えられること |
|---|---|
| 春に外へ出るとくしゃみや目のかゆみが出る | 花粉などとの関係 |
| 特定の季節に鼻水やくしゃみが増える | 季節性アレルゲンとの関係 |
| 冷たい風で肌が赤くなり、かゆくなる | 寒冷刺激による蕁麻疹など |
| 風に当たると鼻水が出る | 温度変化など、アレルギー以外の原因も考えられる |
もちろん、この表だけで原因を判断することはできません。
ただ、同じ「風に当たったら症状が出た」という話でも、症状によって考えることが変わります。
そのため、「風アレルギー」という言葉を見つけても、それだけで一つの病気だと考えるのは少し違うのかもしれません。
では、風そのものがアレルゲンになることはない?
今回調べた範囲では、「風そのもの」を一つのアレルゲンとして反応する、一般的な意味での「風アレルギー」という病名は確認できませんでした。
ただし、これは「風に当たって症状が出ることはない」という意味ではありません。
風に乗って飛んできた花粉が原因の場合もあります。
冷たい風が皮膚への刺激となり、寒冷蕁麻疹が起こる場合もあります。
また、蕁麻疹そのものにも、食べ物や薬などへのアレルギー反応だけではなく、寒冷や温熱、日光、圧迫など、さまざまな刺激によって起こるタイプがあります。
だからこそ、「風に当たったから症状が出た」というだけでは、風が原因なのか、それとも風と一緒に起きている別のことが原因なのかを区別する必要があります。
「風アレルギーかも」と思ったとき、何を見ればいい?
もし風に当たるたびに同じような症状が出るなら、原因を考えるためのヒントとして、症状が出た状況を振り返ってみることはできそうです。
例えば、春だけ症状が出るのか、寒い日にだけ出るのか。外でだけ出るのか。鼻や目に症状が出るのか、それとも肌に蕁麻疹が出るのか。
同じ「風に当たった」という出来事でも、こうした違いによって考えられる原因は変わります。
ただし、症状の原因を確かめるために、自分で何度も同じ環境に身を置いて試す必要はありません。蕁麻疹の場合は、アレルギー性のものだけではなく、さまざまな原因や誘因があるため、症状や経過を含めて判断する必要があります。
結局、風アレルギーって本当にあるの?
今回調べた限りでは、「風アレルギー」という一つの正式な病名があるわけではありません。
一方で、風に当たったときに症状が出ることはあります。
その場合に考えられるのは、例えば、
- 風によって運ばれてきた花粉などに反応している
- 冷たい風が寒冷刺激となっている
- 風と同時に起きている温度変化など、別の刺激が関係している
といったことです。
結論
「風アレルギー」という言葉をそのまま受け取るよりも、風に当たったときに何が一緒に起きているのかを見ることが大切なのかもしれません。
風そのものではなく、風が運んできた花粉や、風の冷たさなど、別のものが症状の原因になっている可能性があります。
ネットで見かけた「風アレルギー」という言葉。
調べてみると、風そのものにアレルギーがあるというより、「風に当たると症状が出る」という現象の背景には、さまざまな原因が隠れているようです。
もし同じような症状を繰り返す場合は、「風アレルギーだから」と決めつけず、いつ、どこで、どんな症状が出たのかも含めて、医療機関に相談してください。
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