「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
「アレルギーがあるなら、毎日掃除機をかけたほうがいい」
「ダニアレルギーには、とにかく掃除」
そんな話を聞いたことがある人は多いかもしれません。
確かに、部屋にたまるホコリにはダニやダニの死骸、フンなどのアレルゲンが含まれることがあります。
では、毎日掃除機をかければ、アレルギーは改善するのでしょうか。
結論からいうと、掃除機をかけることで室内のホコリやダニアレルゲンを減らすことは期待できますが、「毎日掃除機をかければアレルギーが治る」とまでは言えません。
ただし、ダニやハウスダストが症状に関係している場合には、掃除はアレルゲン対策の一つとして重要です。
毎日掃除機をかけると、何が減る?
掃除機の目的は、単純に部屋をきれいに見せることだけではありません。
床やカーペット、寝室などには、
- ホコリ
- ダニの死骸
- ダニのフン
- 人のフケやアカ
- 食べかす
- ペットの毛やフケ
などがたまります。
特にダニアレルギーでは、生きているダニそのものだけでなく、ダニの死骸やフンに含まれるアレルゲンが問題になります。
定期的な掃除機がけは、こうしたアレルゲンを含むホコリを減らすための方法の一つです。ダニアレルゲンは時間がたっても残りやすいため、室内から物理的に取り除くことが重要だとする専門家の資料もあります。
じゃあ、毎日かければアレルギーは改善する?
ここが一番大事なところです。
「掃除機を毎日かける」ことと、「アレルギー症状が改善する」ことは、必ずしもイコールではありません。
例えば、
毎日掃除機をかけた
↓
部屋のホコリが減った
↓
アレルゲンへの曝露が減った
ということは考えられます。
しかし、
毎日掃除機をかけた
↓
アレルギー体質が改善した
↓
病気が治った
とまでは言えません。
アレルギーポータルでも、家の掃除がアレルギーの発症そのものにどの程度影響するかは、はっきり分かっていないとされています。一方で、ダニが多い環境ではダニに感作されやすくなるため、ホコリを減らすことは重要とされています。
つまり掃除は、
アレルギーを治す方法
というより、
原因となるアレルゲンへの接触を減らすための環境対策
と考えるのが近そうです。
ダニアレルギーなら「毎日」は意味がある?
日本の公的なアレルギー・ぜん息関連情報では、ダニ対策として比較的積極的な掃除が勧められています。
環境再生保全機構の小児ぜん息に関する情報では、特に寝室を重視し、可能であれば毎日掃除機をかけること、また床は1㎡あたり20秒以上を目安に丁寧に掃除することが紹介されています。
別の環境再生保全機構の資料でも、
- 畳やカーペットは週に2回程度丁寧に掃除する
- 寝室を重点的に掃除する
- 布製のソファなどにも掃除機をかける
といった方法が紹介されています。
つまり、
「毎日かけること」だけよりも、「どこを、どれくらい丁寧に掃除するか」も重要ということです。
1分で終わらせる毎日掃除より、丁寧な掃除?
ここは意外なポイントかもしれません。
例えば、
毎日30秒だけ部屋の中央を掃除機で走る
よりも、
ダニがたまりやすい寝室やカーペットを、時間をかけて掃除する
ほうが、アレルゲン対策として意味がある可能性があります。
環境再生保全機構では、床の掃除について1㎡あたり20秒以上を目安にしています。
厚生労働省の資料でも、ダニアレルゲン対策として、カーペットなどを避けることや、掃除機を毎日かけることが紹介されています。
つまり、
毎日かけているから安心
ではなく、
アレルゲンがたまりやすい場所を継続して減らしているか
がポイントになりそうです。
掃除機をかけると、逆にホコリが舞うこともある?
あります。
掃除機をかけると、床にあった細かいホコリが空気中に舞い上がることがあります。
そのため、環境再生保全機構では、
- 掃除中は窓を開ける
- 排気に注意する
- 紙パックなどをこまめに交換する
といったポイントを紹介しています。
また、古いタイプの掃除機や排気性能によっては、細かな粒子が室内に戻る可能性もあります。
海外の専門家によるダニ対策の資料では、定期的な掃除機がけに加えて、HEPAフィルターなど、細かい粒子を捕集できる掃除機の使用が勧められています。
ただし、
「HEPAフィルター付き掃除機を買えばアレルギーが治る」
という意味ではありません。
掃除機は、あくまで環境対策の一つです。
掃除機だけでアレルギー対策はできる?
おそらく難しいでしょう。
ダニ対策を考える場合、
- 掃除機
- 寝具の管理
- シーツやカバーの洗濯
- 湿度管理
- カーペットや布製品の見直し
など、複数の対策が関係します。
例えばダニは、ホコリだけではなく湿度の影響も受けます。
厚生労働省の資料でも、ダニ対策として掃除に加え、室内の湿度を高くしすぎないことが紹介されています。
また、喘息患者を対象にした研究では、単一のアレルゲン対策だけでは症状改善がはっきりしないことも多く、複数の環境対策を組み合わせた研究で改善が見られたケースがあります。
つまり、
掃除機だけで全部解決
というより、
原因となっているアレルゲンに合わせて、生活環境全体を整える
という考え方が現実的です。
ダニアレルギーではない場合は?
ここも重要です。
例えばアレルギーの原因が、
- 花粉
- 猫
- 犬
- 食物
- 金属
だった場合、毎日掃除機をかけても、そのアレルギーそのものを改善するわけではありません。
ただし、ペットの毛やフケ、室内に入り込んだ花粉などを減らす意味では、掃除が役立つ場合があります。
つまり、
何のアレルギーなのか
によって、掃除の意味も変わります。
アレルゲンがダニやハウスダストなら掃除は比較的直接的な対策になりますが、食物アレルギーの場合は、掃除機を毎日かけても原因食品へのアレルギーが改善するわけではありません。
「毎日掃除機」でアレルギー体質は変わる?
ここは「アレルギーの本当?」として、はっきり分けておきたいところです。
毎日掃除機をかけることで、アレルギー体質そのものが変わるとは言えません。
掃除によって期待できるのは、
室内のアレルゲンを減らす
↓
アレルゲンに触れる量を減らす
↓
症状が出にくくなる、または悪化しにくくなる可能性がある
ということです。
一方、
掃除を続ける
↓
免疫体質が根本的に変わる
↓
アレルギーが治る
というところまでは、掃除だけでは言えません。
じゃあ毎日掃除機をかける意味はある?
ダニやハウスダストが関係しているなら、意味はあります。
ただし、「毎日」という回数だけにこだわるより、
- 寝室を重点的に掃除する
- ホコリがたまりやすい場所を放置しない
- カーペットや布製家具にも注意する
- 寝具も定期的に管理する
- 湿度にも注意する
といった総合的な対策のほうが重要です。
まとめ
掃除機を毎日かければ、アレルギーは改善するのでしょうか。
答えは、
「アレルギーそのものを治すわけではないが、ダニやハウスダストが原因なら、症状対策として意味がある」
です。
掃除機によって、
- ホコリ
- ダニの死骸やフン
- ダニのエサになるフケやアカ
などを減らすことが期待できます。
ただし、
毎日掃除機をかければ必ず症状が改善する、アレルギー体質が変わる、というわけではありません。
アレルギー対策では、
「毎日やっているか」
だけではなく、
「自分のアレルギーの原因に合った環境対策ができているか」
が大切になりそうです。
掃除機はアレルギーを治す魔法の道具ではありません。
でも、ダニやハウスダストが原因の場合には、毎日の生活の中でアレルゲンへの接触を減らすための、地味だけれど重要な対策の一つと言えそうです。
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