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喘息の季節ごとの注意点と対策

喘息の季節ごとの注意点と対策 小児喘息

食物アレルギーのあるお子さんは、気管支喘息を合併していることも少なくありません。喘息は、気道が敏感になっている状態のため、季節の変化そのものが発作の引き金になりやすい病気です。今回は、春夏秋冬それぞれでどんな点に気をつければよいか、まとめてご紹介します。

喘息の気道は、ちょっとした刺激にも敏感

喘息のお子さんは、炎症のために気道が敏感になっており、健康な子なら気にならない程度の気温や気圧の変化でも、発作のきっかけになることがあるとされています。喘息予防・管理ガイドラインにも、気温や気圧の変化・雷雨などが喘息の悪化につながると記されているとされ、季節の変わり目は特に注意が必要な時期です。

まず身につけたい「共通の対策」:天気アプリとピークフロー

季節ごとの対策の前に、どの季節にも共通して役立つ2つの習慣をご紹介します。

  • 天気予報アプリで事前に備える:気温差・湿度・気圧の変化・花粉情報を前もって確認しておくと、外出時のマスク着用や服装の調整、吸入薬の携帯など、事前の対策が取りやすくなるとされる。気圧の変化を通知してくれるアプリを活用するのも一つの方法
  • ピークフローメーターで自分の状態を「見える化」する:目に見えない気道の炎症の程度を、数値で確認できる器具。起床時と夕方の1日2回測定し、「ぜん息日記」に記録することで、発作の兆候を早めにつかめるとされる
  • 「天気と症状」をメモする習慣:「低気圧が近づくと咳が増える」「湿度が高い日は息苦しい」など、天気と体調の関連を記録しておくと、自分がどんな気象条件で発作が起きやすいか傾向がつかめるとされる

この2つを続けておくと、「なんとなく調子が悪い」を「今日は気圧が下がる予報だから、いつもより注意しよう」という具体的な備えに変えていけます。

春:花粉と黄砂・PM2.5、そして寒暖差

春:花粉と黄砂・PM2.5、そして寒暖差

春は、スギ・ヒノキ花粉が喘息の悪化要因になりやすい季節です。花粉症と喘息を合併しているお子さんは、鼻づまりで口呼吸になりやすく、冷たく乾燥した空気が直接気道に入ることで、症状が悪化しやすいとされています。

  • 朝晩の気温差が大きい時期のため、天気予報で最低気温もチェックし、服装でこまめに体温調節をする
  • 黄砂・PM2.5も、鼻や喉だけでなく気道への刺激になるとされるため、飛散が多い日は外出を控えめにする
  • 外出時のマスク着用は、花粉・黄砂対策と同時に、冷たい空気を和らげる効果も期待できるとされる
  • 新学期のストレスや環境変化も、間接的に自律神経を乱し、発作のきっかけになることがあるとされる

花粉・黄砂・PM2.5と食物アレルギーとの関係については「春場のアレルギーの注意事項と対策」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

夏:エアコンとプールの塩素

夏は冷房による寒暖差と、プールの塩素(クロラミン)が、喘息のお子さんにとって気をつけたいポイントになります。

エアコンの効かせすぎに注意

外の暑さと室内の冷房、この寒暖差の往復が、気道への刺激になるとされています。また、エアコン内部のカビ・ホコリが送風で室内に舞うと、喘息の悪化要因になることもあります。

  • 室内外の温度差は5℃以内を目安にする(外気温との差が大きすぎると、出入りのたびに気道への負担が大きくなる)
  • エアコンの風が直接体に当たらないよう、風向きを調整する
  • 冷房を切る前に送風運転で内部を乾燥させ、フィルターは定期的に掃除する
  • 羽織るものを1枚持ち歩き、冷えすぎた室内では体温調整をする

エアコン内部のカビ対策については「夏場のアレルギーの注意事項と対策」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

プールの塩素と喘息の関係

水泳は、温かく湿度の高い環境で行うため、冷たく乾いた空気で誘発される運動誘発性喘息が起こりにくいスポーツとされ、喘息のお子さんにも良い運動として勧められることが多いとされています。一方で、プールの消毒に使われる塩素(クロラミン等)への曝露が、気道の炎症に関わる可能性も研究で指摘されています。8〜18歳の子どもを対象にした研究では、喘息のある子は水泳の前後で気道の炎症を示す数値(呼気一酸化窒素濃度)が上昇したのに対し、水泳以外の運動ではそうした変化が見られなかったと報告されています(関連は指摘されているものの、断定はされていません)。

  • 水泳の前後で咳が出る、息苦しさを感じるといった様子があれば、その旨を主治医に伝えておく
  • 換気の良いプール施設を選ぶのも一つの工夫とされる
  • 水泳自体が喘息に悪いというわけではなく、多くの場合は良い運動とされているため、過度に避ける必要はないとされる
  • 体調がすぐれない日、発作が起きやすい時期は無理をさせない

秋:ダニのピークと台風・気圧の変化

秋は、夏に増えたダニのアレルゲンがピークになる季節であると同時に、台風シーズンでもあります。

台風・低気圧と喘息の関係

台風が近づくと、頭痛やだるさを感じる人がいますが、喘息も気圧の変化に敏感な病気の一つとされています。気圧が下がると、耳の奥にある「内耳」の気圧センサーが変化を感知し、自律神経のバランスに影響を与えると考えられています。その結果、気管支を取り囲む筋肉が収縮しやすくなったり、気道の粘膜がむくんだりして、気道が狭くなり症状が悪化するとされ、実際に気圧が平均より低下した日に喘息発作が増える傾向も報告されているとされています。

  • 台風接近が予想される数日前から、天気予報アプリで気圧の変化を事前に把握し、薬をいつも以上にきちんと使う
  • 先ほどの「天気と症状のメモ」を続けていれば、「うちの子は気圧が下がり始めるとこのくらいで咳が出始める」というパターンが見えてくることもある
  • 発作が起きやすい就寝中・明け方に備えて、寝る前の対応(吸入薬の使用等)を主治医と相談しておく
  • 体調の変化を感じたら、無理をせず早めに休む
  • ピークフローの値がいつもより低い、ばらつきが大きいといった変化があれば、早めに医療機関に相談する目安にする

夏に増えたダニのアレルゲンがピークを迎える点については、「秋場のアレルギーの注意事項と対策」および「畳・フローリング・カーペット、ダニが多いのはどれ?」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

冬:冷たく乾いた空気そのものが刺激に

冬は、喘息のお子さんにとって一年で最も注意が必要な季節とされています。冷たい空気そのものが、敏感な気道への強い刺激(寒冷刺激)になるためです。

  • 暖かい室内から急に寒い屋外に出た瞬間、気温が最も下がる早朝、スーパーの冷凍食品売り場の近くなど、急激に冷たい空気にさらされる場面で注意が必要とされる
  • 外出時はマスクを着用すると、冷たい空気を吸い込む前に温め・加湿する効果が期待でき、気道への刺激を和らげられるとされる
  • 暖かい室内から寒い屋外へ出る前に、少しずつ体を慣らすことも対策の一つとされる
  • 風邪やインフルエンザなど感染症は喘息発作の代表的な誘因とされるため、手洗い・うがいなど基本的な感染対策も重要
  • 加湿器・暖房器具の使用時は、内部のカビ・ホコリにも注意する
  • ピークフロー値が自己ベストの50〜80%(黄信号)まで下がったら要注意、50%以下(赤信号)なら医師の指示に沿って早めに対応する、という目安を事前に主治医と確認しておく

卵アレルギーとインフルエンザワクチンの関係など、冬ならではの注意点については「冬場のアレルギーの注意事項と対策」で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

まとめ

喘息は、季節の変化そのものが発作の引き金になりやすい病気です。春は花粉・黄砂・PM2.5と寒暖差、夏はエアコンとプールの塩素、秋はダニのピークと台風・気圧の変化、冬は冷たく乾いた空気そのものが刺激になる、というように、それぞれ異なる注意点があります。天気予報アプリで事前に変化を把握する習慣と、ピークフローメーターで自分の状態を数値化する習慣、この2つを続けておくことが、季節を問わず役立つ土台になります。「季節の変わり目に毎回体調を崩す」という場合は、単なる体質と思わず、天気と症状の記録から自分なりの傾向をつかみ、薬をきちんと使う習慣をつけておくことが、発作の予防につながりそうです。症状が改善しない、発作を繰り返す場合は、自己判断せず、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

「へっちゃら」まっさんのコメント

うちの子は喘息がそこまでひどいわけではないですが、春の時期など、黄砂やPM2.5で空気が悪い時期は、咳が止まらなくなることがあります。

そういう時期は空気清浄機を使ったりして、なるべく空気をきれいに保つことを心がけています。

わが子の咳が止まらなくて、しんどそうな姿を見ていると、見ているこちらも心苦しくなりますもんね。

この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。治療方針については、必ず主治医の指示を優先してください。詳しくは免責事項をご覧ください。

参考にした情報源

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※本記事は、公開されている情報をもとに、できるだけわかりやすくまとめたものです。個別の状況によって適切な対応は異なりますので、ご不安な点がある場合は自己判断せず、専門機関・専門家にご確認ください。詳しくは免責事項をご覧ください。 緊急性の高い症状が見られる場合は、自己判断せず、直ちに救急要請または医療機関を受診してください。

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