「いつもと違う」ときこそ、見落としが起きやすいです
遠足、お泊まり保育、運動会、豆まき、工作の時間。こうした行事は、子どもたちにとって楽しみな時間である一方、いつもの給食とは違う形で食物アレルギーへの配慮が必要になる場面でもあります。
普段とは違う環境での活動は、いつも行っている確認作業が手薄になりやすいとされています。今日は、行事・遠足・お泊まり保育の場面で気をつけたいポイントを整理してみます。
遠足で気をつけたいこと
- 持参するお菓子の原材料を確認する(園児同士でお菓子を交換しないようにする)
- お弁当を持参する場合、他の子のお弁当と混ざらないよう目印をつける
- 現地の医療機関や、緊急時の搬送先を事前に確認しておく
- エピペンや内服薬を携帯する場合、誰が管理しながら行動するかを決めておく
遠足のような園外活動では、目が届きにくい自由時間や、小グループでの行動のときに、特に注意が必要とされています。
お泊まり保育・宿泊行事で気をつけたいこと
保育園のお泊まり保育だけでなく、小学校以降の林間学校・修学旅行のような宿泊行事でも、考え方は共通しています。
- 宿泊先の食事内容・対応可否を事前に確認する
- 対応が難しい料理がある場合は、代替食や持参の相談をしておく
- 現地の食物アレルギーに対する医療体制(近隣の医療機関など)を調べておく
- 予定される食事内容について、保護者・調理担当者と事前にすり合わせておく
宿泊や外食を伴う行事では、現地の救急医療体制や食事内容について、十分な情報収集をしたうえで準備することが望ましいとされています。特に修学旅行のような大きな行事では、学校・旅行会社・保護者の三者で、重症度に合わせた対応を事前に打ち合わせておくことが望ましいとされています。
工作・製作活動で気をつけたいこと
食べ物を「食べる」場面だけでなく、「触れる」「吸い込む」場面でも症状が出ることがあります。工作で使う材料にも、実は注意が必要なものがあります。
- 牛乳パックを使った工作:乳アレルギーの子は、パックに残った微量の乳成分に触れて症状が出ることがある
- 小麦粘土を使った遊び:小麦アレルギーの子は、粘土に触れることで症状が出ることがある
- 高野豆腐などの乾物を戻す食育活動:食材に触れることで症状が出ることがある
重篤なアレルギーのある子がいる場合は、活動内容そのものの変更を検討する必要があるとされています。使う材料に不安がある場合は、事前に保護者に確認しておくと安心です。
豆まき・季節行事で気をつけたいこと
- 大豆アレルギーの子が誤食しないよう、見守りなどの配慮をする
- 豆まきで大豆だけでなくピーナッツを使う場合もあるため、事前に確認する
- 餅つきで使う「きな粉」は大豆が原料のため、大豆アレルギーの子には別のトッピング(あんこ・砂糖醤油など)を用意する
- 誕生日会・クリスマス会などのお菓子・ケーキの原材料を確認する
こんな場面、想像してみてください。
お正月の餅つき大会。ぺったんぺったんと餅をつき終え、みんなで楽しく試食会。きな粉をまぶしたお餅を、あちこちで「はい、どうぞ」と配り合う――そんな中、たまたま誰かがつけていたきな粉が舞って、大豆アレルギーの子の器に入ってしまった。誰も気づかないまま、口に運んでしまう。
「食べさせた」わけではなく、「舞ってしまった」だけ。誰が悪いわけでもない、ちょっとした偶然の重なりです。だからこそ、きな粉のような「粉もの」を扱う行事では、配る場所や向きにも一手間の配慮が必要になります。
季節の行事は毎年決まった時期に来るものなので、「去年の対応はどうだったか」を園・学校内で記録として残しておくと、翌年の準備がスムーズになります。
行事・遠足での誤食を防ぐには、こちらもあわせてご覧ください
日常の給食・おやつでの誤食防止の考え方は、行事のときにも共通する部分が多くあります。「給食・おやつでの誤食を防ぐ工夫」もあわせてご覧ください。
まとめ
行事や遠足、お泊まり保育は、「いつもと違う」からこそ、確認の手順が抜けやすい場面です。事前の準備と、当日の見守りを丁寧に行うことで、子どもたちが安心して楽しめる行事にすることができます。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、対応は園・学校によって異なります。詳しくは免責事項をご確認ください。この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、実体験と公開情報をもとにまとめています。
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