「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
「シソはアレルギーにいいらしい」
そんな話を聞いたことはありませんか?
大葉として料理に使うシソですが、最近ではシソエキスや、シソに含まれる成分を使ったサプリメントもあります。
薬ではなく、身近な植物からできたものなら試してみたいと思う人もいるかもしれません。
でも、本当にシソエキスを飲むことでアレルギー症状は軽くなるのでしょうか?
調べていくと、シソには「もしかしたら」と思わせる研究がちゃんとありました。
シソにはアレルギーと関係する成分がある
シソには、ロスマリン酸というポリフェノールの一種が含まれています。
このロスマリン酸は、炎症やアレルギー反応との関係が研究されてきた成分です。
動物を使った研究では、シソの抽出物やロスマリン酸によって、アレルギー反応に関係する炎症が抑えられたという結果が報告されています。
もちろん、動物実験で効果があったからといって、そのまま人にも効くとは限りません。
それでも「シソがアレルギーに良い」という話には、研究の出発点になるような理由があるわけです。
シソには、アレルギー反応との関係が研究されている成分があります。
では、人が実際にシソエキスを飲んだらどうなるのでしょうか。
ここからが気になるところです。
シソエキスを飲んだ人で症状が改善した研究
実は、人を対象にした研究もあります。
季節性のアレルギー性鼻結膜炎がある人を対象に、ロスマリン酸を豊富に含むシソエキスを21日間摂取してもらった研究です。
参加者は、シソエキスを異なる量で摂るグループと、シソエキスを含まないものを摂るグループに分けられました。
その結果、シソエキスを摂ったグループでは、鼻や目のかゆみ、涙目などの症状が改善した人の割合が高くなりました。
さらに、鼻の中の炎症に関係する細胞にも変化が見られています。
「シソはアレルギーに良い」という話は、単なるイメージだけではなかったんですね。
実際に人を対象として、症状の変化まで調べた研究が存在します。
でも「シソサプリなら効く」とはまだ言えない
ここで少し冷静に見ておきます。
この研究の参加者は29人。
そして、摂取した期間は21日間です。
対象となったのも、季節性アレルギー性鼻結膜炎です。
つまり、
「シソエキスはアレルギー性鼻炎に効果がある可能性がある」
という研究結果から、
「シソサプリを飲めば、どんなアレルギーにも効く」
と広げることはできません。
アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、喘息などについて同じ効果が確認されたわけではないからです。
さらに重要なのが、研究で使われたシソエキスと、市販されているサプリメントは同じとは限らないこと。
シソエキスに含まれるロスマリン酸などの量は、商品によって違います。
| 研究で分かっていること | まだ分からないこと |
|---|---|
| シソ由来エキスで鼻や目の症状が改善した研究がある | 市販のシソサプリでも同じ結果になるか |
| ロスマリン酸が研究されている | どのくらい摂ればよいのか |
| 21日間の試験で変化が見られた | 長期間飲み続けた場合の効果 |
| 季節性アレルギー性鼻結膜炎が対象 | 食物アレルギーやアトピーなどにも効くか |
この違いは、サプリメントを見るときに結構大切です。
シソの何がアレルギーに働くの?
研究で特に注目されているのがロスマリン酸です。
ロスマリン酸はシソだけに含まれている成分ではありません。ローズマリーやレモンバームなど、ほかの植物にも含まれています。
シソを使った研究では、この成分などが炎症やアレルギー反応に関係する仕組みに影響する可能性が調べられています。
ただ、シソにはロスマリン酸だけが入っているわけではありません。
植物にはさまざまな成分が含まれているので、「ロスマリン酸があるからシソは効く」と単純に決められるものでもありません。
今の研究では、シソに含まれる成分がアレルギー反応に影響する可能性を探っている段階と考えたほうがよさそうです。
シソを食べるのと、シソエキスを飲むのは同じ?
ここも見落としやすいところです。
普段の料理で大葉を数枚食べることと、成分を濃縮したシソエキスをサプリメントとして摂ることは同じではありません。
研究で使われたのは、ロスマリン酸を豊富に含むよう調整されたシソエキスです。
そのため、
「シソに効果があったなら、大葉をたくさん食べればもっと効く」
とは言えません。
反対に、
「シソを料理で食べているから、研究と同じ量の成分を摂れている」
とも限りません。
サプリメントは、普段の食事とは違って特定の成分をまとめて摂ることになります。
「食品だから絶対に安全」という見方ではなく、含まれている成分や量も確認しておきたいところです。
ちょっと意外。シソそのものがアレルゲンになることも
ここまで読むと、
「シソってアレルギーに良い植物なんだ」
と思うかもしれません。
ところが、ここには少し意外な話があります。
シソそのものがアレルギーの原因になることもあります。
シソの種子について調べた小児の研究では、シソ種子に対するアレルギー反応が確認され、アナフィラキシーを経験した子どももいました。
つまり、
「天然の植物だからアレルギーとは関係ない」
というわけではありません。
これはシソに限った話ではありませんが、アレルギーのある人が新しい食品やサプリメントを試すときには知っておきたいところです。
「アレルギーに良い」と研究されている食品でも、
その食品自体がすべての人に安全とは限りません。
シソエキスのサプリはアレルギーに効く?
ここまでの研究を並べてみると、シソには確かに面白いところがあります。
ロスマリン酸など、アレルギー反応との関係が研究されている成分が含まれています。
さらに、人を対象とした小規模な研究では、シソエキスを摂取したことで季節性アレルギー性鼻結膜炎の症状が改善したという結果も出ています。
だから、「シソがアレルギーに良い」という話を、最初からただの噂として片付ける必要はありません。
一方で、研究の規模や期間はまだ限られています。
市販されているサプリメントも、研究で使われたシソエキスと同じとは限りません。
現時点では、
シソエキスには、アレルギー症状を改善する可能性を示した研究があります。
でも、
「シソエキスのサプリを飲めばアレルギーが改善する」とまでは言えません。
このくらいが、今の研究から言える範囲でしょう。
アレルギーの薬を使っている場合も、サプリメントを飲むからといって自己判断で薬をやめるのは別の話です。
「シソって本当にアレルギーにいいの?」
というところから調べてみると、昔から身近だったシソには、確かに研究する価値のある成分がありました。
ただ、その「可能性」と「サプリを飲めばアレルギーが治る」は、まだ同じところにはありません。
シソは、ちょっと期待できる研究はある。でも、まだ万能なアレルギー対策とは言えない。
そんな位置づけになりそうです。
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