「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
日光を浴びていたら、突然、皮膚がかゆくなった。
赤くなり、蕁麻疹のような膨らみが出てきた。
そんなとき、
「日光アレルギーなのかな?」
と思う人もいるかもしれません。
でも、日光で蕁麻疹なんて、本当に起こるのでしょうか。
日焼けなら分かります。
太陽の光を浴びて、皮膚が赤くなる。
ヒリヒリする。
時間がたって皮がむける。
しかし、
日光を浴びて数分後に、蕁麻疹が出る。
これは、日焼けとは少し話が違います。
実際に、光を浴びることで蕁麻疹が現れる**日光蕁麻疹(にっこうじんましん)**という病態があります。
ただ、ここで話が終わるわけではありません。
「日光で蕁麻疹が出るなら、紫外線アレルギーなんじゃないの?」
そう思いますよね。
ところが、調べていくと、日光蕁麻疹はもっと不思議です。
紫外線だけが原因とは限りません。
そして、
なぜ一部の人だけが、光を浴びることで蕁麻疹を起こすのか。
その核心については、今の医学でもまだ完全には解明されていません。
日光を浴びて、本当に蕁麻疹が出ることがある
日光蕁麻疹は、光を浴びた皮膚に蕁麻疹が現れる、比較的まれな病態です。
特徴的なのは、症状が出るまでの時間です。
日光蕁麻疹では、光を浴びている最中や、浴びてから数分〜数十分ほどで、
- かゆみ
- 赤み
- 膨らみ
などが現れることがあります。
これは、一般的な日焼けとは違う時間の流れです。
日焼けの場合は、日光を浴びた直後に蕁麻疹が出るというより、時間の経過とともに皮膚の赤みや炎症が目立ってきます。
一方、日光蕁麻疹では、
光を浴びる
↓
比較的すぐに蕁麻疹が出る
という反応が特徴の一つです。
日焼けとは「症状が出るまでの時間」が違う
日光を浴びたあとに皮膚が赤くなったとしても、それだけで日光蕁麻疹とはいえません。
日光蕁麻疹では、光線を浴びている最中や、比較的短時間で蕁麻疹が現れることがあります。
「いつ症状が出たのか」も、何が起きているのかを考える大切な手がかりになります。
じゃあ、紫外線アレルギーなの?
ここが、日光蕁麻疹の面白いところです。
日光と聞くと、多くの人は紫外線を思い浮かべます。
日焼けも紫外線。
シミも紫外線。
だから、
日光を浴びて蕁麻疹が出る
=
紫外線に反応している
と思うのは自然です。
しかし、日光蕁麻疹は、
紫外線だけでは説明できない場合があります。
日光蕁麻疹で症状を引き起こす光には、
- 紫外線A波(UVA)
- 紫外線B波(UVB)
- 可視光線
などが関係することがあります。
しかも、すべての人が同じ光に反応するわけではありません。
つまり、
「日光蕁麻疹だから紫外線が原因」
とは、一律に言えないのです。
えっ、可視光線でも蕁麻疹が出る?
ここで、さらに疑問が出てきます。
紫外線ではなく、
目に見えている光でも症状が出ることがある。
太陽の光には、紫外線だけでなく、私たちが普段「明るい」と感じている可視光線も含まれています。
日光蕁麻疹では、この可視光線が症状を引き起こす場合もあります。
つまり、
日光を避ける=紫外線だけを避ける
という単純な話ではない可能性があるということです。
「太陽に当たると蕁麻疹が出る」という現象は同じでも、その人の皮膚が反応する光の種類は、必ずしも同じではありません。
「日光アレルギー=紫外線アレルギー」ではない
日光蕁麻疹では、紫外線だけでなく可視光線が症状を引き起こす場合もあります。
そのため、「日光で症状が出たから紫外線が原因」と決めつけることはできません。
同じ日光でも、何に反応するかは人によって違う可能性があります。
では、いったい何に反応して蕁麻疹が出るの?
ここまで来ると、一番知りたくなるのはこれです。
結局、人は光の何に反応しているのでしょうか。
太陽の光そのものに、アレルギー反応を起こしているのでしょうか。
現在の研究では、日光蕁麻疹は単純に、
「紫外線が皮膚に当たったから蕁麻疹が出る」
という仕組みではないと考えられています。
一つの考え方として、光を浴びることで、皮膚や体内にある何らかの物質が変化し、その結果として免疫反応が起こるという仕組みがあります。
この反応には、IgEやマスト細胞が関係していると考えられています。
簡単にいうと、
光が何かに作用する
↓
体の中で反応が起こる
↓
マスト細胞が活性化する
↓
蕁麻疹が現れる
という仕組みが考えられているのです。
でも、その「何か」が分かっていない
ここが、この記事で一番大切なところです。
光を浴びることで、体の中にある何らかの物質が変化する。
それが免疫反応につながる。
このような仕組みは考えられています。
しかし、
その「何か」が何なのか。
すべての患者に共通する原因物質が特定されているわけではありません。
また、IgEが関係する仕組みだけでは説明できない症例もあるとされています。
つまり、
光を浴びる
↓
体の中の何かが変化する
↓
蕁麻疹が起こる
という大まかな流れは考えられていても、
その中心にある「何か」の正体は、まだ完全には分かっていません。
日光蕁麻疹は、実際に症状が起こることは分かっています。
どの波長の光で症状が起こるかを調べることもできます。
しかし、
「なぜ、この人だけがその光で蕁麻疹を起こすのか」
という根本的な疑問には、まだ完全な答えがありません。
分からないなら、どうやって調べるの?
原因物質が完全に分かっていないなら、
「じゃあ、どうやって日光蕁麻疹だと分かるの?」
と思うかもしれません。
そこで行われることがあるのが、光を使った検査です。
紫外線A波。
紫外線B波。
可視光線。
こうした異なる波長の光を皮膚に照射し、蕁麻疹が起こるかを確認します。
この検査で重要なのは、
「日光に弱いかどうか」だけを見るわけではない
ということです。
どの光が症状の引き金になっているのか。
どの程度の光で反応が起こるのか。
を調べていきます。
原因物質そのものが完全に特定されていなくても、
どんな光で症状が起きるのか
という現象を確認することで、診断や対応の手がかりにすることができます。
治療はどこまで進んでいる?
では、原因が完全に分かっていない日光蕁麻疹は、治療できないのでしょうか。
そういうわけではありません。
現在は、症状を抑えながら生活への影響を減らすための治療が行われています。
中心となる治療の一つが、第2世代抗ヒスタミン薬です。
ただし、日光蕁麻疹では、抗ヒスタミン薬だけで十分に症状を抑えられないこともあります。
そのため、症状によっては、
- 特定の光に対する耐性を利用するhardening療法
- オマリズマブなどの治療
が検討されることもあります。
ここでも大切なのは、
「原因が完全に分かっていない=何も治療できない」ではない
ということです。
原因の核心にはまだ謎が残っていても、症状を抑えるための治療法は研究・使用されています。
ただし、水蕁麻疹の記事と同じように、
「これで完全に治る治療法が確立されている」
という段階ではありません。
分かっていることと、まだ分からないこと
分かっていること
・日光などの光を浴びて蕁麻疹が起こる「日光蕁麻疹」という病態がある
・症状を引き起こす光は紫外線だけとは限らない
・可視光線が関係する場合もある
・どの波長の光で症状が起こるかを検査することができる
・症状を抑えるための治療法があるまだ完全には分かっていないこと
・なぜ一部の人だけが発症するのか
・光が体の中の何に作用しているのか
・すべての患者に共通する原因物質は何なのか
結局、日光アレルギーってあるの?
最初の疑問に戻ります。
日光を浴びると蕁麻疹?
実際にあります。
日光などの光を浴びることで、比較的短時間で蕁麻疹が現れる日光蕁麻疹という病態があります。
ただし、
「日光アレルギー」という言葉だけで、すべてを説明することはできません。
日光蕁麻疹であっても、紫外線だけが症状の原因とは限りません。
可視光線が関係する場合もあります。
そして、光を浴びるとなぜ蕁麻疹が出るのかについても、
今の医学では、まだ完全には解明されていません。
光によって体の中の何らかの物質が変化し、免疫反応が起こるという仕組みが考えられています。
しかし、
「この物質が原因です」
という決定的な答えは、まだありません。
つまり、現時点での一番正直な答えはこうです。
日光を浴びることで蕁麻疹が起こる病態は、実際にある。
症状を起こす光の種類を調べることもできる。
症状を抑えるための治療もある。
しかし、なぜそれが起こるのかという根本的な仕組みについては、今の医学でもまだ完全には解明されていない。
「日光アレルギー」という言葉だけでは、分かったような気になってしまいます。
でも実際には、
分かっていることと、まだ分かっていないことが混在している。
それが、現時点での日光蕁麻疹の本当のところです。
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