アレルギーを悪化させる食べ物では、炎症を後押ししてしまう食べ物について紹介しました。今回はその逆で、炎症を鎮める方向に働くとされる食べ物と、さらにもう一歩踏み込んで「栄養素をしっかり吸収するための食べ合わせ」について整理していきます。
繰り返しになりますが、「これを食べれば治る」というものではありません。日々の食事の積み重ねの中で、体が持っている「炎症を鎮める力」を後押しする、というイメージで読んでいただければと思います。
炎症を鎮める働きがあるとされる食べ物
代表的なものをテーブルにまとめました。
| 分類 | 代表的な食品 | 期待される働き | 取り入れ方の例 |
|---|---|---|---|
| オメガ3脂肪酸 | サバ、イワシなどの青魚 | 炎症を鎮める方向に働くとされる | 焼き魚・煮魚を週数回/サバ缶・イワシ缶も手軽 |
| 抗酸化成分 | にんじん、トマト、ブロッコリーなど | 抗酸化作用があるとされる | 色の濃い野菜を毎食1品意識する |
| 発酵食品 | ヨーグルト、納豆など | 腸内環境を整えるとされる | 朝食にヨーグルトを1品追加/納豆を夕食の定番に |
| 食物繊維 | オートミール、玄米、ごぼうなど | 発酵食品と合わせて腸内環境を後押しするとされる | 白米の一部を玄米・雑穀米に置き換える |
オメガ3脂肪酸については、アレルギーを悪化させる食べ物でも紹介した通り、日本人を対象にした研究でも症状の改善が報告されています。抗炎症作用に加えて、血液の状態を整える働きがあるとも言われています(いわゆる「血液サラサラ」という表現がよく使われますが、これは医学用語ではなくメディア発祥のキャッチコピーなので、本記事では「血液の状態が良い」という表現にとどめています)。発酵食品と腸内環境の関係については、アレルギーっ子の腸内環境で詳しく紹介しています。
なお、魚アレルギーがある場合はサバ・イワシは対象外になります。また、これらの赤身魚は保存状態が良くないとヒスタミン食中毒(アレルギーとは別のメカニズムで、症状が似ている食中毒)のリスクがあるため、新鮮なものを選び、購入後は早めに冷蔵・冷凍することを心がけてください。詳しくはこんなにある3大アレルギー以外の食物アレルギーで紹介しています。
栄養の吸収を良くする食べ合わせ
同じ食材でも、組み合わせ方によって栄養素の吸収率が変わることがあります。代表的な食べ合わせをテーブルにまとめました。
| 組み合わせ | 理由 | 具体例 |
|---|---|---|
| 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)×油 | 油と一緒に摂ると吸収率がアップするとされる | にんじんは油で炒めてきんぴらに/ほうれん草のおひたしにごま油を少し |
| 鉄分×ビタミンC | ビタミンCを一緒に摂ると鉄の吸収率がアップするとされる | ほうれん草のソテーの後に、いちごやキウイをデザートに |
| カルシウム×ビタミンD | ビタミンDと一緒に摂ることで吸収率がアップするとされる | 乳製品・小魚と、きのこ類や魚を組み合わせる |
ほうれん草(非ヘム鉄)と固ゆで卵を組み合わせると、卵の硫黄分が鉄の吸収を妨げてしまうことがあるとされているので、組み合わせる場合はスクランブルエッグやオムレツにするのがおすすめです。また、コーヒーや紅茶・緑茶に含まれるタンニンには鉄の吸収を阻害する作用があるとされているので、鉄分の吸収を上げたいときは、水や玄米茶、番茶、ほうじ茶を選ぶと良いとされています。
大切なのは「特別な食材」ではなく「日々の積み重ね」
ここで紹介した食べ方は、特別な食材やサプリメントを使うものではなく、どれも普段の食卓に少し工夫を加えるだけのものです。「これを食べれば治る」と思い込んでしまうと、かえって食事作りがしんどくなってしまうこともあると思います。無理のない範囲で、できるところから取り入れてみてください。
食物アレルギーの検査結果がある場合はそちらが最優先であることに変わりはありません。気になることがあれば、自己判断を続けず、医師や管理栄養士に相談してくださいね。
まとめ
炎症を鎮める働きがあるとされる青魚・緑黄色野菜・発酵食品・食物繊維は、日々の食事に少しずつ取り入れていくのがおすすめです。また、脂溶性ビタミンと油、鉄分とビタミンCのように、組み合わせ方を工夫することで栄養の吸収率を高められる食べ合わせもあります。特別なことをする必要はなく、普段の食卓に少しの工夫を加えることから始めてみてください。
なお本記事は一般的な情報提供を目的としており、症状の診断や治療方針については、必ず医師にご相談ください。
この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。治療方針については、必ず主治医の指示を優先してください。詳しくは免責事項をご覧ください。
参考にした情報源
- キッコーマン ホームクッキング「ビタミンの種類と働き、食べ物からの効率的な摂り方」
- ごはんだもん!げんきだもん!「栄養素の吸収率をUPさせる食べ合わせとは?」
- 福岡天神内視鏡クリニック「身体が喜ぶ食べ合わせ術」
コラム・レビューの新着
よく読まれている記事




コメント