そもそもアレルギーと睡眠、どう関係あるの?
「夜になるとかゆがって眠れない」「鼻がつまって寝苦しそう」——アレルギーっ子の睡眠には、日中とは違った悩みがありますよね。
アレルギーっ子は、皮膚のバリア機能を保とうとしたり、アレルゲンに対する免疫の働きが常に起きていたりと、日常生活を送っているだけでも体への負担が大きいと言われています。だからこそ、体を休めて回復させる睡眠の質は、他の子以上に大切にしてあげたいポイントかもしれません。
成長ホルモンとの関係
- 睡眠中には成長ホルモンが多く分泌されると言われていて、ぐっすり眠れることは体の成長や肌の回復にとっても大切な時間です
- かゆみや鼻づまりで眠りが浅くなる状態が続くと、成長ホルモンの分泌が妨げられ、身長の伸びなど成長に影響が出ることがあると言われています
- 日中の元気やご機嫌にも影響しやすくなります
「ゴールデンタイム」は22時〜2時、というのは本当?
- 「22時〜2時が成長ホルモンのゴールデンタイム」という話を聞いたことがある方も多いかもしれません
- 今は「時刻そのものより、眠り始めの深い睡眠がしっかりとれているかが大切」という理解に変わってきているようです
- とはいえ、就寝時間が遅くなるほど生活リズムが乱れやすく、寝つきも浅くなりがちなので、遅寝が続かないよう気をつけてあげるのが良さそうです
夜になるとかゆみが強まるのはなぜ?
- 眠りにつくとき、体は深部体温を下げようとして手足の血管を広げ、熱を逃がそうとします
- このとき皮膚の血流が増えて温度が上がることで、かゆみが強まりやすくなると言われています
- 日中は活動や気晴らしでかゆみを感じにくくても、静かな夜は気になりやすいという面もあるようです
- 掻きむしってしまうと、朝起きたときに肌が傷ついていることも。爪を短く切っておく、寝るときだけミトンや綿の手袋をはめるといった工夫をしているご家庭も多いようです
夜のかゆみを和らげる工夫
- お風呂は寝る1時間ほど前までに済ませ、体温が落ち着いてから布団に入るようにすると良いと言われています。お湯の温度や入浴のコツはアレルギーっ子の入浴にまとめています
- 寝室は暑すぎない温度・湿度に整えましょう。汗をかくとかゆみが増しやすいようです
- 保湿剤は寝る直前まで丁寧に。塗り方のコツはアレルギーっ子のスキンケアで紹介しています
- 綿素材など汗を吸いやすいパジャマ・シーツを選ぶのもひとつの工夫です
夜中に掻いている音が気になって、親のほうが眠れなくなってしまうことも珍しくないようです。無理に止めようとせず、日中のスキンケアと環境づくりで「かきたくなる回数」自体を減らしていく、というくらいの気持ちで付き合っていくのも良さそうです。
鼻づまり・いびきが気になるとき」

夜間の鼻づまり・いびき
- アレルギー性鼻炎(ダニ・ハウスダストや花粉)があると、夜間だけ鼻づまりが強くなることがあるようです
- 鼻づまりで口呼吸になると、いびきをかきやすくなると言われています
- 「鼻をこする」「口をぽかんと開けている」「いびきが大きい」といったしぐさは、気づくきっかけになりやすいようです
- いびきが長く続いたり、呼吸が止まっているように見えたりする場合は、睡眠時無呼吸につながっていることもあるため、早めに耳鼻科への相談がすすめられています
朝方に症状が強くなる「モーニングアタック」
朝起きた直後にくしゃみ・鼻水・鼻づまりが一気にひどくなることがあり、「モーニングアタック」と呼ばれています。
- 夜の間に布団や床に落ちていたダニ・ハウスダスト(花粉の時期は花粉も)を、寝返りや起き上がる動きで舞い上がらせて吸い込んでしまうことが一因のようです
- 寝ている間のリラックスモードから、起きて活動するモードへの自律神経の切り替えがうまくいかず、鼻の粘膜が一時的に過敏になることも関係していると言われています
- 布団は外に干さず、布団乾燥機や掃除機でケアする、起きてすぐに布団をバサバサたたまない、といった工夫が紹介されています
- シーツやカバー類も、花粉の時期は外干しを避けて部屋干しにするのがおすすめです。特に洗い立ての濡れたシーツは乾いた状態より花粉が付着しやすいと言われているので、注意が必要です
寝具まわりのダニ・ハウスダスト対策は、夜間・朝方どちらの鼻づまりの軽減にもつながると言われています。湿度管理や寝具ケアの詳しい方法はアレルギーっ子の住環境対策にまとめているので、あわせてチェックしてみてください。
寝る位置・枕を少し工夫する
- 布団を床に直敷きすると、夜間ハウスダストは床から30cmほどの高さまで舞っていると言われています。ベッドや、床下に空間のあるすのこベッドにする、布団派なら「すのこ」を1枚挟むだけでも、アレルゲンを吸い込みにくくなると言われています
- 仰向けで寝ると鼻の粘膜がうっ血しやすく、鼻づまりが強くなりやすいようです。枕を少し高めにする、または上半身の下にクッションを入れて軽く上体を起こすと、鼻の通りがやわらぐことがあるようです(高すぎる枕は首・肩への負担になるので、傾斜のゆるいものがおすすめです)
抗ヒスタミン薬を使っているときの眠気について
アレルギー性鼻炎やアトピーのかゆみ止めとして、抗ヒスタミン薬が処方されることがあります。
- 抗ヒスタミン薬には、眠気やだるさが出やすいタイプがあると言われています
- 本人が「眠い」と自覚していなくても、集中力や作業効率が知らないうちに落ちてしまう状態(インペアード・パフォーマンス)が指摘されることもあるようです
- 種類によって眠気の出やすさはさまざまなので、幼稚園や学校がある日中の服用については、処方時に医師や薬剤師に確認しておくと安心です
薬の種類や飲むタイミングは、自己判断で変更せず、必ず主治医の指示に従ってくださいね。
まとめ
- 夜は体温調整の仕組みでかゆみが出やすい時間帯。爪を短く、寝る前の保湿を丁寧に
- お風呂は寝る1時間前までに、寝室は快適な温度・湿度で
- 鼻づまり・いびきが続くときは、寝具のダニ対策とあわせて耳鼻科への相談も検討を
- 抗ヒスタミン薬の眠気は種類によって差があるので、気になるときは医師・薬剤師に相談を
睡眠の工夫はあくまで生活習慣のサポートです。症状が強く出ているときの対応は自己判断せず、主治医の指示を優先してくださいね。詳しくは免責事項もあわせてご確認ください。
体の内側からのケアが気になる方は、「アレルギーっ子とサプリメント」もあわせてどうぞ。
免責事項
この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。治療方針については、必ず主治医の指示を優先してください。詳しくは免責事項をご覧ください。
参考にした情報源
- 睡眠不足の影響が心配…|子どものアトピー性皮膚炎でお悩みの方へ(アレルギーi)
- 子どものアトピー性皮膚炎における治療の重要性|アレルギーi
- 日常生活の工夫|ベビースマイル
- 鼻炎薬による集中力の低下心配|静岡県薬剤師会
- モーニングアタックとはなんですか?|Ubie
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