アレルギーっ子家族の応援サイト|へっちゃら

③こんなにある3大アレルギー以外の食物アレルギー

買い物をする親子 食事とアレルギー

卵・乳・小麦だけじゃなかった

「食物アレルギー」と聞くと、卵・乳・小麦のいわゆる3大アレルゲンをまず思い浮かべる方が多いんじゃないかと思います。以前の記事でも、この3つがアレルギーの原因食物の中でも特に多いというお話をしました。

でも実は、それ以外にもアレルギーの原因になる食べ物はいろいろあるんです。しかも、その中には「まさかこれが?」と驚くようなものも含まれています。今回は、果物やお米など、3大アレルゲン以外の食物アレルギーについて、知っておくと安心な内容をまとめてみました。

こんなにある!意外な食物アレルゲン超羅列版

くわしい説明の前に、まずは「こんなものもアレルギーの原因になるの?」という驚きと、「あ、うちの子これかも」という気づきのために、ジャンル別に名前をとにかく並べてみました。ひとつひとつの詳しい話は、このあとの見出しでご紹介していきます。

分類食品・食材
肉🥩牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、山羊肉、馬肉、鹿肉、猪肉、鴨肉、七面鳥、うずら
魚🐟サケ、マス、サバ、アジ、イワシ、サンマ、カツオ、マグロ、ブリ、ハマチ、カンパチ、タラ、スケトウダラ、ヒラメ、カレイ、タイ、スズキ、アナゴ、ウナギ、ニシン、コハダ、イカナゴ、キス、フグ、メカジキ、カジキ、アンチョビ
甲殻類🦐エビ、カニ、シャコ、ロブスター、オマールエビ、ザリガニ
貝・軟体類🦪アサリ、ハマグリ、シジミ、ホタテ、カキ、ムール貝、サザエ、アワビ、ホッキ貝、ミル貝、イカ、タコ、ナマコ
卵🥚鶏卵、うずら卵、アヒル卵、カモ卵、ガチョウ卵、魚卵(イクラ、たらこ、明太子、数の子)
乳製品🥛牛乳、脱脂粉乳、全粉乳、練乳、コンデンスミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルト、ホエイ、カゼイン、乳糖
穀類🌾小麦、米、もち米、大麦、ライ麦、オーツ麦、とうもろこし、そば、アマランサス、キヌア、スペルト小麦
豆類🌱大豆、枝豆、豆乳、きな粉、黒豆、あずき、ひよこ豆、レンズ豆、えんどう豆、グリーンピース、そら豆、いんげん豆、黒いんげん豆、白いんげん豆、ルピナス
ナッツ🥜アーモンド、くるみ、カシューナッツ、ピスタチオ、マカダミアナッツ、ヘーゼルナッツ、ペカンナッツ、ブラジルナッツ、ピーナッツ、松の実、ココナッツ
種子🌻ごま、ひまわりの種、かぼちゃの種、亜麻仁、チアシード、けしの実、からし種子
葉野菜🥬ほうれん草、小松菜、チンゲンサイ、春菊、レタス、キャベツ、白菜、ケール、モロヘイヤ、ルッコラ、セロリ、クレソン
根菜🥕にんじん、大根、かぶ、れんこん、ごぼう、じゃがいも、さつまいも、里芋、長芋、山芋、こんにゃく芋、ビーツ
果菜🍅トマト、なす、ピーマン、パプリカ、きゅうり、かぼちゃ、ズッキーニ、オクラ、ゴーヤ、アスパラガス、とうもろこし
きのこ🍄しいたけ、しめじ、えのき、まいたけ、エリンギ、なめこ、マッシュルーム、ポルチーニ、トリュフ
果物🍎りんご、なし、西洋なし、もも、ネクタリン、さくらんぼ、あんず、梅、すもも、いちご、ラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリー、ぶどう、キウイ、バナナ、マンゴー、パパイヤ、パイナップル、メロン、スイカ、オレンジ、みかん、レモン、グレープフルーツ、ライム、ゆず、かぼす、いちじく、柿、ざくろ、アボカド、ココナッツ
ハーブ・香辛料🌿マスタード、シナモン、バジル、オレガノ、タイム、ローズマリー、セージ、ミント、パセリ、コリアンダー、クミン、ターメリック、カルダモン、クローブ、ナツメグ、フェンネル、ディル、ブラックペッパー、唐辛子、パプリカ
お菓子・嗜好品🍫カカオ、チョコレート、ココア、ゼラチン、寒天、酵母、メープルシロップ、はちみつ
調味料🧂しょうゆ、味噌、酢、マヨネーズ、ケチャップ、ソース、ドレッシング、からし、わさび、豆板醤、甜麺醤、オイスターソース、魚醤、ナンプラー
加工食品🥫パン、うどん、ラーメン、パスタ、シリアル、クラッカー、ビスケット、ケーキ、ドーナツ、ハンバーグ、ソーセージ、ハム、ベーコン、練り製品、餃子、春巻き、カレー、シチュー、スープ
飲料🥤牛乳、豆乳、アーモンドミルク、オーツミルク、ココナッツミルク、プロテイン飲料、乳酸菌飲料、ココア、果汁飲料
発酵食品🫙味噌、しょうゆ、納豆、甘酒、ヨーグルト、チーズ、発酵バター、パン酵母、ビール酵母
その他ローヤルゼリー、プロポリス、蜂花粉、食用昆虫、蚕、ミールワーム、コオロギ、バッタ、イナゴ

ここに載っている食品は、「これらが一般的な食物アレルギーとして特に頻度が高い」という意味ではありません。食物アレルギーはかなり多くの食品で起こりうるため、珍しい食品も含めて「原因となることがある食品」として幅広く整理したものです。「え、これも原因になるの?」というものもあれば、「うちの子、これで症状が出たことがあるかも」と心当たりのあるものもあったかもしれません。心当たりのある症状があるときは、自己判断せず医療機関で確認するようにしてくださいね。

表示義務・推奨の29品目(2026年4月時点)

以前の記事「食物アレルギー表示のルール|義務9品目・推奨20品目」でもご紹介した、国が定める29品目の全リストです。上の超羅列版の中でも、特に発症数や重篤度が高いとして国が選んだのがこの29品目、という位置づけになります。

分類品目
義務9品目えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)、カシューナッツ
推奨20品目アーモンド、あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、ごま、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、ピスタチオ、豚肉、マカダミアナッツ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン

果物や野菜で起こる「口腔アレルギー症候群」

果物や生野菜を食べた直後に、唇や口の中、のどのあたりがイガイガしたりかゆくなったりすることがあります。これは「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれるもので、花粉症のある方に多く見られる特徴的な食物アレルギーなんです。

花粉症の原因になる植物のタンパク質と、一部の果物や野菜に含まれるタンパク質は、構造がよく似ていることがあります。そのため、花粉に対して作られた抗体が、うっかり果物や野菜の成分にも反応してしまうことがあるんですね。これを「交差反応」と呼び、花粉症と関連が深いタイプは「花粉-食物アレルギー症候群(PFAS)」とも呼ばれています。

多くは口の中だけの軽い症状で済むことが多いのですが、まれに全身に広がるアナフィラキシーに進むこともあるので、油断は禁物です。また、口腔アレルギー症候群を起こす果物や野菜のアレルゲンは熱に弱いことが多く、加熱調理をすればアレルゲン性が下がって食べられるようになる場合もあるとされています。ただし、果物の種類によっては加熱しても症状が出ることがあるので、自己判断は避けて医師に相談してくださいね。

花粉の種類によって反応しやすい果物・野菜が違う

花粉の種類ごとに、交差反応を起こしやすい果物・野菜がある程度決まっているといわれています。目安として、こんな組み合わせが知られています。

花粉の種類反応しやすい果物・野菜
シラカンバ・ハンノキ(カバノキ科)りんご、もも、さくらんぼ、なし、いちご等バラ科の果物、大豆製品(豆乳)
カモガヤ等(イネ科)、ブタクサ(キク科)メロン、スイカ等ウリ科の果物
スギ・ヒノキトマト

もちろんこれはあくまで目安で、花粉症があるからといって必ずこれらの果物・野菜にアレルギーが出るというわけではありません。心当たりのある症状があれば、アレルギー専門医に相談して、自分に合った付き合い方を確認するのが安心です。

ラテックス(天然ゴム)と関係する「ラテックス-フルーツ症候群」

ゴム手袋や風船などに使われる天然ゴム(ラテックス)にアレルギーのある方が、特定の果物を食べたときにアレルギー症状を起こすことがあります。これを「ラテックス-フルーツ症候群」と呼びます。

バナナ、アボカド、キウイフルーツ、栗などが代表的な原因食物として知られています。ラテックスに含まれるタンパク質と、これらの果物のタンパク質の構造が似ているために起こる、口腔アレルギー症候群と似たしくみの反応なんです。

お子さんがゴム風船やゴム手袋に触れて肌が赤くなったりかゆくなったりした経験があるようなら、こうした果物を初めて食べさせるときは少し慎重になっておくと安心かもしれません。また、栗のアレルゲンは加熱してもアレルゲン性が下がりにくいとされているので、注意が必要な果物のひとつです。医療機関で採血をする際に使われるゴム手袋などで反応が出るケースもあるので、心当たりがある場合は受診時に伝えておくと良さそうです。

お米のアレルギーについて

子供がおにぎりを食べている

「お米にもアレルギーってあるの?」と驚かれる方も多いのですが、実は米アレルギーというものも存在します。ただし、鶏卵・乳・小麦のような3大アレルゲンに比べると、お米が原因で強いアレルギー症状が出る方はかなり珍しいとされています。

離乳食で最初に使われることが多いお米ですが、他の原因食物と比べてアレルギーの原因になることは少ないという報告もあります。症状が出る場合は、皮膚のかゆみやじんましん、消化器症状、呼吸器症状など、他の食物アレルギーと同じような形で現れることが多いようです。

なお、もち米は普通のお米よりもアレルギー症状が強く出やすいことがあるといわれています。もし普通のご飯は大丈夫でも、お餅やおこわで症状が出たことがあるという場合は、念のため医師に相談してみると安心です。

お米を除去する場合の主食の代わりとしては、あわ・ひえといった雑穀がよく使われています。どちらも古くから日本で食べられてきた穀物で、お米と同じように炊いたり、おかゆ状にしたりして食べることができます。ただし、これらの雑穀にも別のアレルギーが起こる可能性はゼロではないので、初めて取り入れるときは少量から様子を見るようにしてくださいね。

魚のアレルギーと紛らわしい「ヒスタミン食中毒」

サバなどの赤身魚を食べたあとにじんましんや頭痛が出た経験があると、「魚アレルギーかも」と思ってしまいがちですが、実は「ヒスタミン食中毒」という食中毒であることも多いんです。

サバ・マグロ・カツオ・イワシなどの赤身魚には、ヒスチジンというアミノ酸が多く含まれています。魚の鮮度が落ちると、魚についた細菌がこのヒスチジンを「ヒスタミン」という物質に変えてしまい、これを一定量以上摂取すると、顔が赤くなる、じんましんが出る、頭痛や吐き気がするといった、アレルギーとよく似た症状が出ることがあります。

ヒスタミン食中毒は、アレルギー体質かどうかに関係なく誰にでも起こりうるのが特徴です。また、一度できてしまったヒスタミンは加熱しても分解されないため、しっかり火を通した煮魚や焼き魚でも症状が出てしまうことがあります。予防のためには、魚を買ったらすぐに冷蔵・冷凍すること、エラや内臓を早めに取り除くことなど、鮮度管理が何より大切です。

一方、本当の魚アレルギーの場合は、パルブアルブミンという、青魚・白身魚どちらの筋肉にも含まれるタンパク質が原因になることが多いとされています。魚アレルギーがあっても、かつおだしなどのだし類や、缶詰のように高温高圧処理された魚は、アレルゲン性が下がって食べられることもあるといわれているので、心当たりがある場合は医師に相談してみると良さそうです。

また、サバやアジなどに寄生することがある「アニサキス」という寄生虫のタンパク質に対するアレルギーも別に存在します。アニサキス症そのものは寄生虫が胃壁に食い込むことで起こる急な腹痛ですが、加熱や冷凍でアニサキスを死滅させることが予防につながるとされています。

お肉のアレルギー、マダニやペットとの意外な関係

豚肉や牛肉といった「お肉」もアレルギーの原因になることがあります。ここで少し意外なのが、マダニに咬まれることがきっかけで発症する「α-Gal(アルファガル)症候群」と、猫アレルギーが関係する「pork-cat(豚-猫)症候群」という2つのタイプです。

α-Gal症候群は、マダニに咬まれた際にマダニの唾液に含まれる「α-Gal」という物質に対する抗体ができてしまい、その後、牛肉・豚肉・羊肉などの哺乳類の肉を食べると、じんましんや腹痛などの症状が出てしまうというものです。他の食物アレルギーと違って、症状が出るまでに2時間以上かかることが多く、夕食後、寝ている間に症状が出ることもあるので、原因になかなか気づきにくいのも特徴です。野山でよく遊ぶお子さんや、マダニに触れる機会が多いペットを飼っているご家庭は、少し意識しておくと安心かもしれません。

一方のpork-cat症候群は、猫アレルギーのある方が、猫の血清アルブミンというタンパク質に体が反応するようになったあとで、構造がよく似ている豚肉のタンパク質にも反応してしまうことがあるというものです。猫を飼っているご家庭で報告されることが多いタイプで、α-Gal症候群と違って、豚肉を食べてから30分〜1時間程度と比較的早く症状が出ることが多いとされています。

いずれも思春期以降〜成人での発症が中心とされていますが、6歳での報告例もあるとされていて、油断はできません。猫や犬を飼っているご家庭で、お肉を食べたあとにじんましんなどの症状が出たことがある場合は、一度アレルギー専門医に相談してみると安心です。

「表示義務がない=安全」というわけではない

冒頭の早見表でご紹介したとおり、表示義務のある29品目は、あくまで症例数や重篤度をもとに国が選んだ品目です。この29品目以外の食品では食物アレルギーがまったく起こらない、というわけではありません。

大切なのは、表示義務のある29品目に入っていないからといって安心しきらないことと、逆に、心配だからと色々な食品を自己判断でどんどん除去してしまわないことの両方です。気になる症状があるときは、医療機関を受診して、血液検査や必要に応じた食物経口負荷試験を受けることをおすすめします。念のためという理由だけで除去する食品を増やしすぎると、栄養面で偏りが出てしまうこともあるので、「症状が出た食べ物だけを避ける」という考え方がベースになります。

外食や給食での伝えにくさ

卵・乳・小麦・えび・かになど、よく知られたアレルゲンであれば、外食先や給食の場でも比較的スムーズに伝わることが多いと思います。でも、果物やお米のアレルギーとなると、「そんなアレルギーもあるんですね」と驚かれてしまい、うまく伝わらなかったという声も聞かれます。

特に果物は、メニューの付け合わせやデザート、ドレッシングの隠し味など、思わぬところに登場することもあります。心当たりのある食材がある場合は、事前にお店や園・学校にきちんと伝えておくことが、誤食を防ぐ一番の近道になりそうです。

まとめ

食物アレルギーというと卵・乳・小麦のイメージが強いですが、果物や野菜、お米、魚、お肉なども原因になることがあります。花粉症との関係で起こる口腔アレルギー症候群や、ラテックス-フルーツ症候群、マダニやペットとの関係で起こる肉アレルギーのように、意外なつながりで症状が出ることもあるんですね。また、魚のヒスタミン食中毒のように、そもそもアレルギーとは別のしくみで似た症状が出るケースがあるということも、知っておくと安心材料になると思います。

表示義務のある品目に入っていないからといって安心しきらず、気になる症状があれば早めに専門医に相談する。それが、お子さんが安全に、そして楽しく食事を続けていくための一番の近道だと思います。

この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。治療方針については、必ず主治医の指示を優先してください。詳しくは免責事項をご覧ください。

参考にした情報源

運営者まっさんの似顔絵

へっちゃらはこんな人が書いています

へっちゃらは実際にアレルギーっ子を育てる父親まっさんが運営しています。1人の子供を育てるだけでも大変なのに、アレっ子はさらに大変だなぁ~と感じながら日々格闘しています。詳しい運営者情報はこちらから

※本記事は、公開されている情報をもとに、できるだけわかりやすくまとめたものです。個別の状況によって適切な対応は異なりますので、ご不安な点がある場合は自己判断せず、専門機関・専門家にご確認ください。詳しくは免責事項をご覧ください。 緊急性の高い症状が見られる場合は、自己判断せず、直ちに救急要請または医療機関を受診してください。

この記事、教えてあげたい人はいませんか?

アレルギーのあるお子さんの周りにいる、ママ友・パパ友や先生にも役立つ情報です

LINEで教えてあげる

コラム・レビューの新着

よく読まれている記事

コメント

タイトルとURLをコピーしました