そもそもお風呂ってアレルギーっ子にとってどんな意味があるの?
毎日のお風呂タイム、なんとなく「体を洗う時間」として済ませていませんか?
実は、お風呂は「洗う」だけでなく「整える」チャンスでもあるんです。汗やアレルゲンを洗い流せますし、肌がやわらかくなって、そのあとの保湿剤も浸透しやすくなると言われています。でも入り方を間違えると、逆に乾燥やかゆみを招くこともあるみたいです。
この記事では、お湯の温度・石鹸や入浴剤の選び方・塩素・プールや温泉での注意点をまとめました。洗い方の基本(泡立て方など)はアレルギーっ子のスキンケアであわせてどうぞ。
お湯の温度と入浴時間の目安
ぬるめ(38〜40℃)が良いとされる理由
- 熱いお湯は皮脂を余分に落としてしまい、乾燥やかゆみにつながりやすいそうです
- 42℃を超えると、かゆみが引き起こされやすいという報告もあるようです
- 日本皮膚科学会のガイドラインでも、36〜40℃くらいが皮膚のバリア機能が回復しやすい目安とされています
時間と冬場のコツ
- 入浴時間の目安は10〜15分程度
- 給湯器の温度を40℃くらいに固定しておくと、うっかり熱いお湯にするのを防げます
- 浴室を先に暖めておくと、ぬるめでも寒さを感じにくくなります
洗い方(泡立てて手でやさしく洗うコツ)はアレルギーっ子のスキンケアで紹介しています。
石鹸・ボディソープの選び方
- 「アミノ酸系」の洗浄成分(ラウロイルグルタミン酸ナトリウムなど)や、肌と同じ「弱酸性」の製品は、比較的肌にやさしいとされています
- セラミド・ヒアルロン酸などの保湿成分入り、無香料・無添加のものも選びやすい目安です
- 逆に、ラウリル硫酸ナトリウムなど洗浄力の強い硫酸系界面活性剤や、刺激の強い防腐剤(メチルイソチアゾリノン等)は、人によっては合わないことがあるようです
ただし個人差が大きいので、新しい石鹸は二の腕の内側などで試してから全身に使うと安心です。肌の調子が安定しないときは、自己判断で色々試すより先に主治医に相談してみましょう。
家庭のお風呂の塩素、気にしたほうがいい?
プールだけでなく、自宅の水道水にも消毒用の塩素が含まれています。「塩素対策シャワーヘッド」や「脱塩素入浴剤」を見たことがある方もいるかもしれませんね。
分かっていること
- 残留塩素は肌の水分保持力(バリア機能)を下げる可能性があると言われています
- ただし、浄水器のお湯で1年入浴を続けた小規模な調査では改善した人・変化がなかった人の両方がおり、「悪化要因の一つになりうる」レベルの話のようです
- 「絶対に除去しなければいけない」ものではなく、他のケアで安定しないときの対策の一つと捉えるのがよさそうです
気になるときの工夫
- 浄水シャワーヘッド(活性炭・ビタミンCフィルター)や、脱塩素タイプの入浴剤(ビタミンC/アスコルビン酸で中和)が市販されています
- 湯船の塩素濃度は「一番風呂」が一番高く、人が入るたびに下がっていくと言われているので、アレルギーっ子を2番目以降にするのもひとつの工夫です
- どうしても一番風呂になる場合は、上記グッズのほか、よく洗った柑橘類の皮を浮かべる方法もあります
- 症状が強いときは、グッズより先に主治医への相談を優先しましょう
入浴剤を使うときの注意点

- 香料・着色料が強いものや発泡タイプは刺激になりやすく、保湿成分(セラミド等)入りの無香料タイプは選びやすい目安です
- 天然由来・オーガニックだからといって、必ずしも肌にやさしいとは限りません
- 初めて使うものは1回試して、赤みやかゆみが出ないか確認してから続けましょう
上がり湯は必要?
- 保湿目的の入浴剤は、上がり湯(シャワーで流すこと)をすると成分ごと洗い流してしまうため、そのままでOKとされています
- 香料・色・発泡が強いものや、肌がヒリヒリしたときは、無理せず洗い流しましょう
- 硫黄成分入りの温泉タイプも、刺激になりやすいので様子を見て判断を
- 循環式・24時間風呂は、入浴剤使用前に取扱説明書を確認しておくと安心です
プールに入るときの注意点
肌が弱いからと諦めなくても、症状が落ち着いていれば工夫次第で参加できることが多いようです。
- プール前は保湿剤を多めに塗り、肌の露出が少ない水着を選ぶと刺激をやわらげやすいです
- プール後はできるだけ早く真水のシャワーで塩素を洗い流し、乾燥する前に保湿を
- 目の周りが心配なときはゴーグルの使用を、腰洗い槽が心配なときは回避できないか、園や学校に相談してみましょう
- 症状が強い時期は無理せず見学にできることも、事前に共有しておくと安心です
温泉や旅行先でのお風呂について
- 単純温泉・塩化物泉・炭酸水素泉は比較的肌にやさしく、硫黄泉・酸性泉は刺激が強めとされています
- 実は刺激の強さは泉質名よりも「pH(水素イオン濃度)」の影響が大きいようです。中性(pH6〜7.5程度)が最も刺激が少なく、アルカリ性(pH8.5以上)は皮脂や古い角質をやわらかくする「美肌の湯」として知られる一方、pH10を超える強アルカリ性は逆に乾燥を招くことも。硫黄泉が刺激強めとされるのは、pH2〜4程度の酸性寄りになりやすいためのようです
- 同じ泉質名でも濃さは温泉によってさまざまなので、初めての場所は手や足で試してから全身浴を
- 肌がヒリヒリしたら無理せずシャワーで洗い流し、硫黄泉・酸性泉のあとは真水で流しておくと安心です
- 部屋にお風呂がついている宿を選んでおくと、肌に合わなかったときに入り直せて安心です
お風呂上がり5分以内の保湿が一番大事
お湯の温度も入浴剤も大切ですが、一番大切なのは「お風呂上がりのスピード」かもしれません。上がった瞬間から肌の水分は蒸発していくため、5分、10分と経つと乾燥しやすくなってしまうそうです。
- お風呂から上がったら5分以内を目安に保湿剤を
- 「お風呂上がり=すぐ保湿」を親子の合言葉にしてしまうのもおすすめです
- 保湿剤の種類・塗り方はアレルギーっ子のスキンケアにまとめています
まとめ
- お湯は38〜40℃のぬるめを目安に、10〜15分程度で
- 石鹸・入浴剤はアミノ酸系・弱酸性・無香料を目安に、新しいものは少量から試す
- 水道水の塩素が気になるときは、浄水グッズや入浴の順番(一番風呂を避ける)も選択肢
- プール・温泉は塩素や泉質の刺激に注意し、後はしっかり保湿
- 何より大切なのは、お風呂上がり5分以内の保湿
この記事は、食物アレルギーのあるお子さんを育てる運営者「まっさん」が、自身の経験と厚生労働省・専門機関等の公開情報をもとにまとめています。治療方針については、必ず主治医の指示を優先してください。詳しくは免責事項をご覧ください。
参考にした情報源
- 国立成育医療研究センター「アトピー性皮膚炎」
- 独立行政法人環境再生保全機構「アトピー性皮膚炎の場合」
- 持田ヘルスケア「乾燥肌の方に知ってほしい入浴時のポイントと入浴後のスキンケア」
- 大塚製薬「お風呂とスキンケアのポイント」
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