「アレルギーの本当?」は、へっちゃらの管理人「まっさん」が子供のアレルギーを調べる中で、気になった「アレルギーの雑学」「様々な治療法」「噂話」をまとめて編集しています。詳しくはこちらをご覧ください。
「周波数療法」
この言葉を聞くと、前に調べた「波動療法」と同じようなものを想像する人もいるかもしれません。
正直、僕も最初はそうでした。
波動、周波数、電磁波、振動。
なんとなく似た言葉が並んでいるので、全部同じような話に見えます。
でも、ここで一つ気になったことがあります。
周波数そのものは、別に怪しいものではありません。
音にも周波数があります。光にもあります。電気や電磁波にもあります。
そして実際の医療でも、電気、光、超音波、高周波などを利用した治療があります。
となると、
周波数を利用して体に何らかの変化を起こす
↓
それによって症状を改善する
という考え方そのものは、そこまで突飛な話ではないようにも見えます。
じゃあ、「周波数療法」と呼ばれるものは何なのか。
波動療法とは別なのか。
そして、アレルギーに対しては本当に何か影響があるのでしょうか。
今回はそこを調べてみました。
周波数療法ってなに?
まず困ったのが、「周波数療法」という言葉自体が、一つの決まった治療法の名前ではないことです。
周波数とは、簡単に言えば「1秒間に何回振動するか」を表すものです。
例えば音なら、高い音と低い音では振動の回数が違います。
電気や電磁波にも周波数があります。
そのため、「特定の周波数を利用して体に働きかける」という方法を広く周波数療法と呼んでいるケースがあります。
ただし、ここで話が少しややこしくなります。
同じ「周波数を使う」といっても、実際には使っているものが違います。
周波数を利用するものの例
・低周波の電気刺激
・電磁場を利用する方法
・光を利用する方法
・超音波や振動を利用する方法
・高周波を利用する医療機器
これらを全部まとめて「周波数療法」と呼ぶ人もいれば、特定の民間療法を指して使う人もいます。
つまり、まず大事なのは、
「周波数療法」という名前だけでは、何を使って、何をする方法なのか分からない
ということです。
波動療法とは別?
ここも、かなり混乱しやすいところです。
結論から言うと、完全に別物とも言い切れないし、完全に同じとも言えません。
「波動療法」という言葉も広く使われています。
その中には、体の電磁的な情報や振動などを利用すると説明される方法があります。
一方、周波数療法は、文字どおり「周波数」に注目した説明が中心になります。
ただ、実際には両方の言葉をかなり近い意味で使っているケースもあります。
だから、
波動療法と周波数療法は、まったく別のジャンル
と考えるより、
使う人や方法によって、言葉の意味が重なっていることもある
くらいに考えた方が混乱しなさそうです。
前回の波動療法の記事でも感じましたが、この分野は名前だけで判断するとかなり分かりにくい。
同じ名前でも中身が違うことがあります。
逆に、違う名前なのに、似たような考え方をしていることもあります。
でも「周波数を使う医療」は実際にある
ここが今回、一番面白いところでした。
「周波数療法」という言葉だけを見ると、民間療法をイメージする人もいるかもしれません。
でも、周波数や振動、電磁波を利用する医療技術そのものは実際にあります。
例えば、アレルギー性鼻炎では、高周波を利用して鼻の粘膜に処置を行う治療について研究されています。持続するアレルギー性鼻炎を対象とした研究では、薬物治療と組み合わせた高周波による下鼻甲介の処置について、症状改善を調べた臨床試験もあります。
また、音の振動を利用する「アコースティック・レゾナンス療法」では、鼻づまりを持つ鼻炎患者を対象としたランダム化比較試験も行われています。研究では、振動エネルギーを利用した治療を受けたグループで鼻づまりなどの症状改善が報告されています。
さらに、光も電磁波の一種です。
2025年には、赤色光や赤外線を利用するフォトバイオモジュレーション療法について、アレルギー性鼻炎患者を対象にしたプラセボ対照試験も報告されています。鼻づまりなどの症状について改善がみられたとする結果でした。
ここまで見ると、
「周波数や電磁波を使ってアレルギー症状に影響を与える」という発想自体は、全部が荒唐無稽というわけではなさそう
です。
「ある意味効きそう」と思った理由
今回の記事を書こうと思ったとき、タイトルに入っていた、
「アレルギーにある意味効きそう?」
という部分。
調べてみると、これは意外と大事な感覚でした。
アレルギーは、免疫反応だけで決まるものではありません。
例えばアレルギー性鼻炎なら、鼻の粘膜の腫れ、血流、炎症、神経の反応など、さまざまな要素が症状に関わります。
そのため、
アレルギーそのものを治す
のではなく、
アレルギーによって起きている症状に影響を与える
ということなら、周波数や振動、光などを利用する方法に可能性があるのは不思議ではありません。
例えば、アレルギー性鼻炎を対象にした遠赤外線療法の小規模研究では、鼻づまり、くしゃみ、鼻水、鼻や目のかゆみなどの症状改善が報告されています。
また、アトピー性皮膚炎については、低レベル・低周波のパルス電磁場が炎症や免疫反応に影響する可能性を調べた研究があります。ただし、こちらは人ではなく、マウスを使った研究です。
ここがポイント
「周波数を利用した方法が、アレルギーに関係する症状や体の反応へ影響する可能性が研究されている」
ということと、
「周波数療法を受ければアレルギーが治る」
は別の話です。
この二つを一緒にすると、話がおかしくなります。
でも、最初の疑問だった「周波数って、ある意味アレルギーに効きそうじゃない?」については、調べる前よりも、そう考える理由は分かってきました。
じゃあ、民間療法としての周波数療法はどうなの?
ここから、話が少し変わってきます。
先ほど紹介した高周波による鼻の処置や、光を使った治療などは、何を使って、どこに、どの程度働きかけるのかが具体的です。
一方で、民間療法として「周波数療法」と呼ばれるものの中には、
特定の周波数を体に当てる
体の周波数の乱れを整える
アレルゲンの周波数に対応する
といった説明をするものもあります。
このあたりから、前回の波動療法との距離が近くなってきます。
そして、アレルギーとの関係でよく名前が出る方法の一つが、バイオレゾナンスです。
アレルギー専門団体のASCIAは、バイオレゾナンスを、科学的根拠に基づかないアレルギー検査・治療の一つとして挙げています。特に、アレルギーの診断や治療として利用することについては推奨していません。
過去には、アトピー性皮膚炎の子どもを対象に、実際のバイオレゾナンスと偽の施術を比較した二重盲検試験も行われましたが、追加的な効果は確認されませんでした。
ここを見ると、
「周波数を使っている」ことだけで、その方法の効果まで決まるわけではない
ということが分かります。
同じ「周波数」でも、話はかなり違う
今回調べていて、一番重要だと思ったのはここです。
「周波数を使う」という言葉だけでは、その方法を判断できません。
例えば、
| 方法 | 何を利用する? | アレルギーとの関係 |
|---|---|---|
| 高周波による鼻の処置 | 高周波エネルギー | 鼻炎症状への利用が研究されている |
| 光を利用する治療 | 赤色光・赤外線など | アレルギー性鼻炎で臨床研究がある |
| 音や振動を利用する方法 | 音響エネルギー・振動 | 鼻づまりなどへの研究がある |
| 電磁場を利用する研究 | 電磁場 | 動物研究などで免疫反応への影響を検討 |
| 民間療法としての周波数療法 | 方法によって異なる | 方法ごとに根拠を確認する必要がある |
同じ「周波数」という言葉が出てきても、やっていることはかなり違います。
ここを全部ひとまとめにして、
「周波数療法は効く」
あるいは、
「周波数療法は怪しい」
と判断するのは、ちょっと乱暴なのかもしれません。
じゃあ、アレルギーは改善する?
今回調べた限りでは、ここは一言で答えられませんでした。
なぜなら、「周波数療法」という名前の中に、かなり違う方法が入っているからです。
鼻の症状に対して、特定のエネルギーや振動を使う研究では、改善を報告したものがあります。
一方で、体の周波数を整える、アレルゲンの情報に働きかけるといった民間療法については、現在のアレルギー診療で一般的な治療として確立されているわけではありません。バイオレゾナンスについては、専門団体がアレルギーの診断・治療方法として推奨していないという情報もあります。
だから今回の結論は、
周波数そのものは、医療でも実際に利用されている。
アレルギー症状に影響を与える可能性を調べている研究もある。
ただし、「周波数療法」という名前だけで、アレルギーへの効果をまとめて判断することはできない。
というところになりました。
周波数療法を受けるなら、何を確認したい?
もし「周波数療法を受けてみようかな」と思った場合は、名前だけを見るより、まず中身を聞く方がよさそうです。
確認したいこと
・何を使う療法なのか
・電気なのか、光なのか、音なのか
・どんな仕組みで体に働きかけるのか
・アレルギーそのものを対象にしているのか
・症状の緩和を目的としているのか
・どんな研究があるのか
「周波数療法」という言葉は、少し便利すぎるのかもしれません。
何を使っているのかが分からないまま「周波数だから効く」「周波数だから怪しい」と考えるより、実際に何を体に使う方法なのかを見る。
今回調べてみて、その方がかなり分かりやすいと感じました。
まとめ
周波数療法と聞くと、波動療法と同じようなものを想像します。
実際、使われる場面によっては言葉の意味が重なっていることもあります。
ただ、今回調べてみると、「周波数を使う」という言葉の中には、かなり違うものが入っていることが分かりました。
今回調べて分かったこと
・周波数そのものは、音や光、電気、電磁波などに実際に存在する
・周波数や振動、電磁波を利用する医療技術もある
・アレルギー性鼻炎などで、光や振動、高周波を利用した研究も行われている
・「アレルギーにある意味効きそう」と感じる理由は、まったくないわけではない
・ただし、周波数を利用するすべての方法に同じ効果があるわけではない
・民間療法として行われる周波数療法は、方法ごとに別々に見る必要がある
最初は「波動と周波数って何が違うん?」というところから始まりました。
でも調べてみると、周波数という言葉そのものは、かなり普通に科学や医療の世界にあります。
だからこそ逆に、「周波数」という言葉だけで判断するのは難しい。
何の周波数なのか。何を体に使うのか。そして何を改善しようとしているのか。
そこまで見ないと、「アレルギーに効くのか」という疑問には答えられなさそうです。
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