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⑭食物経口負荷試験|焦らなくて大丈夫!子どものペースが大切

食物経口負荷試験|焦らなくて大丈夫!子どものペースが大切 検査・治療・病院

「うちの子はなかなか量が増えていかない」「まわりの子は順調に進んでいるみたいなのに」

小学校に上がるまでには食べられるようになってくれたら、給食の問題も解決できるから、ちょっと急ぎたいし、焦っちゃうな。——負荷試験に通っていると、そんな気持ちになることがあると思います。

でも、進み方がゆっくりなことは、決して珍しいことではありません。ここでは、負荷試験の進み方に個人差がある理由と、手引きに書かれている進み方の流れを紹介します。

結論:食物経口負荷試験の進み方には個人差があり、ゆっくり進むことは珍しくありません。お子さんのペースで、担当の先生と一緒に進めて大丈夫です。

(水戸済生会総合病院は、食べる量を増やすスピードは、治る早さには影響しないと説明しています。途中で症状が出て止まっても、手引きには半年〜1年後に、もう一度確かめると書かれています)

食物経口負荷試験の進み方には、もともと個人差があります

食物経口負荷試験の進み方には、もともと個人差があります

食物経口負荷試験で量を増やすスピードと、治る早さの関係

アレルギーポータルには、診断された早い時期から、ごく少量でも食べ始めることが、食べられるようになりやすい(耐性を獲得しやすい)可能性がある、と書かれています。一方、水戸済生会総合病院は、食べる量を増やすスピード自体は、治る早さには影響しないと説明しています。

つまり、「量を増やすペースが早いか遅いか」と「最終的に治るかどうか」は、別の話だということなんですね。この病院の説明では、ゆっくり進んでいるからといって、治りが悪いということにはなりません。

食物経口負荷試験の間隔と回数|1年程度かかる人も

水戸済生会総合病院では、試験は1〜2カ月程度の間隔を空けて、鶏卵・牛乳・小麦であれば6回のステップで行っています。制限を解除するまで、1年程度通う方が多いそうです。

食物アレルギー研究会の手引きにも、進み方の目安が書かれています。

こんなとき手引きの書かれ方
少量の負荷試験が陰性だった自宅で1〜数か月、症状が出ないことを確認してから、中等量の負荷試験を考える
中等量の負荷試験が陰性だった日常摂取量の負荷試験を行う
少量または中等量が食べられるその量を続けて、半年〜1年後を目安に、もう一度負荷試験を考える
完全に除去していて、少量で陽性だった除去を続けて、1年後を目安に、もう一度負荷試験を考える
  • 表は、食物アレルギー研究会「食物アレルギーの診療の手引き2023」をもとにしています。
  • 「少量・中等量・日常摂取量」は、負荷試験で食べる量の段階です。まずは少量から始めて、段階的に進めます。
  • 間隔や回数は、お子さんの状態や病院によって変わります。担当の先生に確認してください。

食物経口負荷試験で増量できないことがあるのはなぜ?

目標とする量を決めるには、これまでの摂取状況や、誤って食べてしまったときに症状が出たかどうかといった、詳しい病歴が必要になります。少量で症状が誘発されたことがある、特異的IgE抗体価が高い、アナフィラキシーの経験があるといった、リスクが高いと判断される場合は、少ない量から慎重に試験を進めていくとされています。

目標量を決めるときに確認されること(手引きより)

  • 重い症状(アナフィラキシーなど)の経験と、そこからの経過期間
  • ごく少量で症状が出たことがあるか
  • 特異的IgE抗体価などの検査結果
  • ぜんそく(特に悪化しているとき)やアトピー性皮膚炎の状態、飲んでいる薬

リスクが高い場合は、実施の時期を延ばす、食べる量を減らす、加熱などで症状が出にくい食品を選ぶ、といった工夫が書かれています。原則として、食べる量は「少量」とされています。

つまり、増量のペースがゆっくりなのは、お子さんの体質やこれまでの経過を踏まえて、安全を優先して決めているためかもしれません。無理に急いで進めるものではない、ということですね。

食物経口負荷試験で症状が出たら?途中で出ても珍しいことではありません

水戸済生会総合病院のデータでは、試験中に蕁麻疹が出たケースは8〜9%ほどで、アナフィラキシーショックを起こした人はいなかったとされています。負荷試験はごく少量から始めるため、過去に重い症状が出たことがあるお子さんでも、試験中は症状が出ないことが多いとされています。

全国の調査では

  • 2017年に行われた負荷試験30,725例のうち、495例(1.6%)が、アナフィラキシーに至っていました
  • 同じ調査で、負荷試験で症状が出た(陽性だった)のは、約31%でした
  • 上の病院のデータは、1つの病院の数字です。病院や、お子さんの状態によって変わります

途中で症状が出て一旦止まってしまっても、手引きや研究会のFAQには、負荷試験の前に食べていた量を続けて、半年〜1年後に食べられる量をもう一度確かめる、と書かれています(少量で陽性だった場合は、完全除去を続けます)。焦らず、先生と一緒に次のステップを考えていけば大丈夫です。

食物経口負荷試験の進み方のまとめ

負荷試験の進み方には個人差があるので、お子さんのペースで、先生と一緒に進めて大丈夫です。

  • 量を増やすスピードは、治る早さには影響しないと説明する病院がある(水戸済生会総合病院)
  • 少量が陰性なら、自宅で1〜数か月確認して、中等量へ進むのが手引きの流れ
  • 増量がゆっくりなのは、リスクを考えて少ない量から進めているためかもしれない
  • 途中で症状が出たら、食べていた量を続けて、半年〜1年後にもう一度確かめる
  • 全国の調査では、負荷試験30,725例のうち1.6%がアナフィラキシーに至っていた

まわりと比べて焦る気持ちが出てくるのは自然なことですが、お子さんのペースを大切に、担当の先生と一緒に進めていってください。

参考にした情報源

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※本記事は、公開されている情報をもとに、できるだけわかりやすくまとめたものです。個別の状況によって適切な対応は異なりますので、ご不安な点がある場合は自己判断せず、専門機関・専門家にご確認ください。詳しくは免責事項をご覧ください。 緊急性の高い症状が見られる場合は、自己判断せず、直ちに救急要請または医療機関を受診してください。

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